経済アナリストでさまざまなアイテムのコレクターとしても知られる森永卓郎さん(53)が館長を務め、菓子についた“おまけ”など約1万5000点を展示する博物館「ノベルティミュージアム」(東京都中央区)が10日、オープンした。森永さんは「おもちゃは歴史の縮図」と話し、「骨董(こっとう)品でも美術品でもない生活の中のグッズなので、きっとみなさんの持っていたもの、見たものがいっぱいあると思う」とアピールしている。
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「ノベルティミュージアム」は館長の森永さんと、副館長で庶民文化を研究している町田忍さん(60)が集めた“おまけ”を中心に景品、生活用品などを展示。菓子メーカー「グリコ」や発動機などを製造販売する「ヤンマー」などが提供するグッズも並ぶ。10日に行われたオープニングセレモニーには、100人を超えるファンが駆けつけた。
森永さんは展示品について「ノベルティ中心に持ってきたので、(自分の)コレクションの中の3%ぐらい、金額的には1割」と話し、「大変だった。並べるのも大変。運び出しだけですごい時間がかかった」とオープンまでを振り返った。「コレクターは(ミュージアムを作りたいと)みんな思っているんです。(コレクションを始めたのが)44年前」と明かし、コレクションを始めた当初からミュージアムを作ってみたいという気持ちがあったという。
森永さんのコレクションは、映画「スターウォーズ」シリーズのキャラクターが付いた炭酸飲料「ペプシコーラ」のペットボトルキャップ、アニメ映画「ドラえもん」の入場者用グッズ、銀行で預金者などに配られる貯金箱などのほか、アイドルグループ「AKB48」のベアブリック、自身の名前が入った牛丼チェーン店「吉野家」の丼、有名人の名前に似た品物にその有名人からサインをもらった“だじゃれグッズ”など多岐にわたる。
1927年からおまけ付きで販売されているキャラメル菓子「グリコ」のおまけも多数展示。同商品のおまけだけで「家にあと8000個ある」という森永さんは、同社を「同じキャラメルでもグリコはおまけをつけることで(他社と)別戦略をとった。ある意味、先進的だった。おまけの分野では開拓者」と経済アナリストらしい分析をし、「(おまけは)当初金属で、戦争で情勢が悪化して物資がなくなって紙になって、石になって、戦後は木とブリキになる。70~80年代はプラスチック全盛。最近は全部、木になっている。(理由は)環境問題とか、遊んでいるときのぬくもり。子どもが遊ぶおもちゃとしての原点に戻ったという感じ」とコメント。現在のおまけ「アソビグリコ」については「10種類しかないので種類を増やしていけば良くなると思うんですけど、なかなか増やさないんですよね。100種類ぐらい作るともっと集める人が増える」と話していた。
開館は午前10時~午後5時(入館は午後4時半まで)、月曜休館(祝日の場合は火曜休)。入館料は大人300円、小中高校生100円。(毎日新聞デジタル)
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