村上春樹さんのベストセラー小説を映画化した「ノルウェイの森」(トラン・アン・ユン監督)が11日、公開初日を迎え、主演の松山ケンイチさんらが東京都内で舞台あいさつをした。世界公開も決まった作品の手応えについて、松山さんは「愛をテーマにした作品。それだからこそ世界に受け入れられた。見てもらえれば分かると思います」と自信に満ちた表情で言い切り、深々と一礼した。
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また、松山さんは観賞後の600人以上の観客を前にして、「この日が来るのを楽しみにしていました。ここに立ってみると、(観賞後の)皆さんがいろんな表情をしていると思いました。それぞれのものを感じてくれてホッとしたような、『ノルウェイの森』はやはりいろんな方に受け入れられるんだなと実感しました。ずっと自分の隣において置けるような作品になってほしいと思います」と公開の喜びを語った。トラン監督も「この日を日本で迎えられることをうれしく思い、私にとって最も大切な日だと思います。映画化したいと思ったときに、日本で、日本語で、日本の役者で撮りたいと思っていました。今日の日本初公開は、他の国で公開される以上に印象深いものになります。皆さんが作品を見た“響き”が外国にも伝わると思います。それをもっとも望んでいます」と感慨深げだった。
菊地凛子さんは「余韻を大事にしていただけるような映画だと思います」とアピール。玉山鉄二さんは「僕は今30歳なんですけど、ぎりぎり大学生を演じられるこの運命に感謝しています。皆さんに見ていただいて、幸せでいっぱいです」と話した。
「ノルウェイの森」は87年に出版され、現在までに国内発行総累計部数は1079万部を突破、36カ国の言語に翻訳された村上さんの世界的ベストセラー。親友を自殺で失った主人公のワタナベ(松山さん)が、直子(菊地さん)と緑(水原希子さん)の2人の女性らと出会い、再生していく姿を描いた。9月に行われたベネチア国際映画祭でコンペティション部門に出品され、現在までに50の国と地域で上映が決まっている。
今回が映画初出演で、初演技を披露した水原さんについて松山さんは「ほっとけないキャラクター」と評し、作品中で水原さん演じる緑とのシーンでは、表情が違っていると指摘されると、「演技として意識したわけではないのですが、緑や直子の空気がそうさせて、びっくりしました。直子といると緊張感があって、緑といるとリズムがあって、この人といたら幸せになれるんじゃないかと肌で感じられました。それは希子さんと凛子さんのおかげだと感謝しています」と振り返った。映画は全国で公開中。(毎日新聞デジタル)
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