ゲーム質問状:「シャイニング・ハーツ」 「魔法のパン」はグルメマンガから発想

PSP「シャイニング・ハーツ」(セガ)
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PSP「シャイニング・ハーツ」(セガ)

 ゲーム制作に込めた開発者の思いを聞く「ゲーム質問状」。今回は、敵と戦うだけでなく、魔法のパンを焼いたりしてストーリーを進めていくPSP向けスローライフRPG「シャイニング・ハーツ」(セガ)です。セガの澤田剛プロデューサーに作品の魅力を聞きました。

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 −−ゲームの特徴と、セールスポイントは?

 「シャイニング・ハーツ」は牧歌的なファンタジー世界の島で住人たちと過ごす日々の暮らしと、そのささやかな平和を脅かす敵の海賊との激しい戦いを描いた冒険ファンタジー&スローライフRPGです。なんといっても魅力的な登場人物たちとのコミュニケーションを楽しめるシステムをふんだんに盛り込んでいるのが特徴です。お気に入りのキャラクターとの冒険生活、そして芽生える友情と恋を存分に味わってください。島に流れついた少年と記憶を無くした不思議な少女の出会いが、やがて壮大な物語に発展していく……王道の冒険活劇をお届けします。人々のあたたかな思いがたくさん詰まったハートフルストーリーが、きっとみなさんの心にも届くはずです。

 −−本作の狙い、こだわった点は?

 こだわったのはこのゲームの生活部分とストーリー、そしてバトルとコミュニケーションすべての要素をつなぐ、このゲームの中核となっている「魔法のパン」のシステム。最初のヒントはグルメマンガから。グルメマンガではたった一つの料理が人の心を動かして、人生すら変えてしまうこともある。そういった要素をゲームで表現したいと思ったのがきっかけ。このゲームは主人公が魔法のパン屋のアルバイトになって、人々に思いを届けるRPG。人々から思いを集めて本当に「ココロをこめて」パンを焼けるようにしてあるところが面白いところです。まさに「愛情がスパイス」という言葉がピッタリのシステムになっているのです。

 ストーリー上でもプレーヤーが焼いたパンが心を閉ざしたキャラクターの心の扉を開く鍵になることもしばしば。あなたが愛情をこめて焼いた、たったひとつのパンがキャラクターの運命を変えてしまうことだってあります。たとえ言葉では通じ合えなくても、真心がつまったパンを食べれば誰でも心が震えるものです。そういう新感覚のコミュニケーションが楽しめるのが最大の特徴です。全編に愛があふれる心温まるゲームを味わってほしいと思います。

 −−今だから笑って明かせるけれど、開発当時は大変だったエピソードをお願いします。

 苦労したのは、やはり登場するキャラクターのキャラ作りですね。島の住人としての個性と、バトルでの職業や性能などをまとめあげてトータルデザインを起こす。そして性格や食べ物などの好み、生活サイクルなど細かい設定を練り込んでいくところでしょうか。また、キャラクターに命を吹き込む声も重要な要素ですよね。キャラのイメージとボイスのマッチングを高めるために設定段階からキャストを決めて開発しているのですが、豪華な声優陣にしすぎたことから、みなさんはお忙しい声優さんばかりなので、収録のスケジューリングが大変でした(笑い) そんなこんなで生み出した今回のキャラクターたちを気に入ってもらえるとうれしいです。

 −−ファンへ一言お願いします。

 今までシャイニングシリーズに触れたことのないユーザーのみなさんにもプレーしてほしいですね。「シャイニング」シリーズのブランドがついていますが、過去のシリーズとは物語がつながっているわけでもありませんし、システムも全く新しいものになっていますので予備知識は全く必要ありません。むしろシリーズ感は今までで一番薄くしてあるので私たちも完全新作と変わらないつもりです。戦闘もアクション要素がないオーソドックスなコマンド式なので初めての方でも、安心してこの世界に入ってきていただけると思っています。

 ボリュームがあるので長~く遊んでもらえるのも特徴です。キャラクターや世界観、ゲームコンセプトに興味をもってもらったならぜひ遊んでもらいたいです。特に、この冬、一年の終わりに、ゲームの中でホッとしたい、一息つきたい……。そんな疲れた心を癒やしてくれるゲームを求めている方にオススメしておきましょう。

 セガ 「シャイニング・ハーツ」プロデューサー 澤田剛

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