はじめの1巻：「ウィッチクラフトワークス」　美少女魔女に守られる少年　爆炎の学園ファンタジー

　1巻が発売されたコミックスの中から、編集部と書店員のお薦めマンガを紹介する「はじめの1巻」。今回は「good！アフタヌーン」（講談社）で連載、炎の魔法を使う凛々（りり）しい美少女と、彼女に守られる少年の姿を描いた水薙竜さんの学園ファンタジー「ウィッチクラフトワークス」です。

ウナギノボリ

解説：新たな“最高峰”を目指したガンプラ　45周年のこだわりとは

　平凡な高校生の多華宮仄（たかみや・ほのか）は、学園にファンクラブができるほどの美少女・火々里綾火（かがり・あやか）と席が隣になり、彼女の親衛隊から嫌がらせを受けていた。そんなある日、なぜか突然に頭上から「校舎」が落ちてきて、死を覚悟した多華宮を助けたのは、とんがり帽子にマントを付けた炎の魔女・火々里だった。翌日から多華宮は、火々里にぴったり寄り添って護衛され、学校中の嫉妬（しっと）が集中。火々里から離れようとする多華宮に危機が迫る……というストーリーだ。

　◇アフタヌーン編集部　増田大祐さん　「作者のサービス精神に注目」

　より華麗に、より凛々しく、より激しく、そして美しく！　ヒロインなのにヒーローな魔女、火々里さん。彼女に守られる高校生、多華宮君。そんな2人の関係を楽しむ学園ファンタジーです！　多華宮君を守るためなら手段をまったく選ばない過激な火々里さんと相当な天然キャラの多華宮君の掛け合いはシュール系漫才としても楽しんでいただけると思います。

　作者の水薙さんは「ウィッチクラフトワークス」の打ち合わせを始める時に「もっとたくさんの人に読んでもらいたい、もっとたくさん楽しんでもらいたい」と話していました。そんな水薙さんのサービス精神は、コマの隅っこや背景にも注入されています。

　火々里さんや多華宮君が爆炎をまき散らすときでも、そのまわりで他の魔女や生徒や家族がいろいろなドラマを展開しています。メーンストーリーだけでなく、二度三度とくり返し読んでもおいしく読めるようになっています。

　「good!アフタヌーン」で連載中です。単行本を読んで気に入った方は、雑誌でもぜひ！　よろしくお願いします！

　◇書店員の推薦文　鹿児島・ひょうたん書店の筒口征洋さん　「火々里さんを大好きになること間違いなし」

　何はさておき、火々里さんを大好きになること間違いなし！　クールでかっこよくて美しくて、その上かなり強いという完璧っぷりは主役よりも主役らしい。しかし女性キャラにほれ込む作品かと思いきや、細かく描き込まれた作画の美しさに息をのむ。衣装や小道具が世界観を丁寧に表現し、さりげない背景にもこだわりが隠され、絵から世界を読み解く楽しさに満ちています。ヒロインのすてきさと幻想ファンタジーとしての読み応えの両方を兼ね備えているなんて、なかなか他には無いですよ。