沖縄国際映画祭:小籔千豊 「学校2」上映に出席 カウントダウンフェスタ最終日

「パレットくもじ」で募金活動に参加した小籔千豊さん
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「パレットくもじ」で募金活動に参加した小籔千豊さん

 第3回沖縄国際映画祭は「カウントダウンフェスタ」最終日の21日、那覇市の桜坂劇場で小籔千豊さんらによる「学校2」(山田洋次監督、96年)の上映とトークショーがあり、会場は涙と笑い、感動に包まれた。

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 「学校2」は北海道の高等養護学校をテーマに描いた作品で、先生役に西田敏行さん、いしだあゆみさん、永瀬正敏さん。当時はお笑いコンビ「ビリジアン」を結成していた小籔さん、吉岡秀隆さん、神戸(かんべ)浩さんらが生徒役を演じ、実際の高等養護学校の先生、生徒も出演している。校長役は今年1月に亡くなった中村富十郎さん。

 小籔さんは「背が高いからキャスティングされたんでしょう。自分の出ているところ以外は感動的で素晴らしい」と笑わせ、「ガレッジセール」ゴリさんの「なんで山田監督は小籔さんを抜てきしたんですか」という質問には「ハンバーグでいうタマネギみたいなもんでしょう。つなぎです」と答えていた。

 上映前には、小籔さんは「(山田監督から同級生となる実際の高等養護学校の生徒)向君と仲良くなりなさい」と言われ、向君を笑わせようとしたエピソードを紹介。「腹話術みたいに口をモゴモゴさせてたり、向君の足を小突いているところが映ってるのでを探してみてください」と見どころを紹介した。

 映画のラストの卒業式シーンでは会場からはすすり泣く声も聞こえた。上映後のトークでは、小籔さんが「卒業式のシーンで(実際の)生徒の女の子が先生役の西田さんが泣いているのを慰めにいくシーンあったでしょ。あれは全くのアドリブ、本当の卒業式だと思ったんですね。それを見ていて、もう演技どころじゃなかった」と小籔さんも撮影中に号泣したことを明かし、「この映画で僕は本当に人間的に成長できたと思います」と胸を張った。

 また、コンサートシーンで安室奈美恵さんとスーパーモンキーズ(後のMAX)が、西田さん演じる先生の娘役でブレーク前の浜崎あゆみさんが出演していたことにも触れ、「僕の方が(最後の出演者紹介で)名前が先に出たでしょ」と自慢して笑わせることも忘れなかった。

 この後、小籔さんは那覇市中心部にある「パレットくもじ」でイベントと募金活動に参加。一人ひとりと写真を撮ったりサインをするなど募金協力者へのサービスに努めた。

 映画祭は、22日夕方から宜野湾市の沖縄コンベンションセンター前のビーチステージで開かれる「レッドカーペット~オープニングセレモニー」で本格的にプログラムが始まる。レッドカーペットも東日本大震災の直後ということで、被災者支援を前面に出した演出となる。(毎日新聞デジタル)

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