ダンダダン
第8話「なんかモヤモヤするじゃんよ」
11月21日(木)放送分
月刊マンガ誌「月刊コミック アース・スター」(毎月12日発売)が創刊され、「ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章」や「雷火」などで知られるマンガ家・藤原カムイさんの新作「RECORD」が始まった。1話完結のスタイルで、読み進めていくと謎が解き明かされていく……という内容。第1話では、レコード店が登場するレトロな世界を舞台に、行方不明になった右手を探す2人の不思議な物語が描かれている。
あなたにオススメ
「豊臣兄弟!」では池松壮亮が! 大河ドラマ“秀吉俳優”史を振り返る
アパートの一室で、右手のない少女・ポップがため息をついていると、突然、窓から一人の少女が、車にはね飛ばされて飛び込んでくる。自称・当たり屋のパンクは、ポップの右手探しに付き合うのだが、右手はやりたいことを探して転々としており、なかなか見つからない。逆にポップは「右手がうらやましい。わたし、本当にやりたいことなんて見つからなかった」と落ち込んでしまうという非日常系のストーリーだ。
少女の右手がなくなる話は、原案協力に名を連ねる中島直俊さんがパンクロックバンド「THE BLUE HEARTS」の楽曲「僕の右手(僕の右手を知りませんか)」から思い付き、藤原さんにアイデアを提案したもの。中島さんは、ドラマ「世にも奇妙な物語」の15周年記念特番の一つ「イマキヨさん」(06年放送)のシナリオを担当したことがあり、イマキヨさんは、1人暮らしの家に住む座敷わらしのような妖怪の名前で、ユニークな四つのルールを守ればその人を幸せにしてくれるが、守らないとつきまとったり、イマキヨさんにされてしまうというストーリー。その「イマキヨさん」を知っていた藤原さんが、編集部にいた中島さんの存在を知り、要望を受けて協力することになった。
中島さんが提案したプロットは最終的には見送りになったが、右手の話は残った。中島さんは「RECORD」の魅力について「どこにでもありそうな町だけど、あり得ないことが起きる。そのバランスが魅力です。奇妙な世界観を楽しんでください」と話している。
今回の新作について藤原さんは「基本は、大きなドラマを加えずに、ゆるーくやっていきましょう……というスタンスなんです」と話すが、実は非常にこだわって作られている。音楽が軸になっており、登場キャラクターの名前も音楽からで、タイトルと同じレコード店も登場する。さらに凝った仕掛けも用意されている。
マンガには、ぼんやり見ているとスルーしてしまうような小ネタがふんだんにあって、マンガ(の連載)が終わってから読み返せば、びっくりするようなことが描かれているという。例えば町の中にある看板広告について、藤原さんは「丸善石油(現コスモ石油)の『猛烈ダッシュ』のCMがモチーフですね」と明かす。このCMは、50代以上の人ならばなじみの深い有名なCMだ。さらに、マンガの終盤で描かれている音符のデザインも「楽譜が読める人が見ると面白いと思います。全部言うとネタ明かしになるので避けますが、じっと見ていると他にもいろいろ気付くはず」と説明する。扉絵も、レコードのジャケットを思わせるデザインになっている。
藤原さんは今回の新連載で、初めてデジタルツールを使ってキャラクターを描いており、アナログのペンでは出せない太い線を描くなど、さまざまなことに挑戦している。簡単に手直しできるデジタルツールでの作業について「紙で描くよりも時間がかかるんです。何度も気軽に直せてしまうので、『undo』(PCで一つ前の動作に戻ること)ばかりで」(笑い)。紙で描くスタイルは変えないといい、「デジタルだとガラス1枚ある“差”が気になったりします」と苦笑いする。
そして次の連載構想もある。藤原さんが80年代に描いて連載を中断したままの「鬼童(キッド)」を「まとめたいと思っています」と明かしながら、さらに大正ロマンを代表する画家・竹久夢二をテーマにした作品への意気込みも示している。藤原さんは「夢二は今でいうマルチクリエーターで、ショップも出したり手広くやった人物です。最後のライフワークでもいいかなあ」と話している。(毎日新聞デジタル)
サッカーマンガ「DAYS」で知られる安田剛士さんの新選組を題材にしたマンガが原作のテレビアニメ「青のミブロ」の第6話「それぞれの正義」が、読売テレビ・日本テレビ系で11月23日午…
青山剛昌さんの人気マンガが原作のテレビアニメ「名探偵コナン」(読売テレビ・日本テレビ系、土曜午後6時)の主人公・江戸川コナンと、作家・江戸川乱歩がコラボしたエピソードとなる第11…
故・鳥山明さんの人気マンガが原作のアニメ「ドラゴンボール」の完全新作シリーズ「ドラゴンボールDAIMA(ダイマ)」の第7話「クビワ」がフジテレビ系で11月22日に放送された。