入江甚儀:連ドラ初主演「全力で挑む」 無為に生きる高校生役 NHK「金魚倶楽部」

ドラマ「金魚倶楽部」に出演する(左から)刈谷友衣子さん、入江甚儀さん
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ドラマ「金魚倶楽部」に出演する(左から)刈谷友衣子さん、入江甚儀さん

 映画「私の優しくない先輩」などに出演した俳優の入江甚儀さん(17)が、ケータイ小説をドラマ化した「金魚倶楽部」(NHK)で、連続ドラマに初主演することが22日、分かった。無為に生きる高校3年生の柊ハル役をオーディションで射止め、いじめを受けるヒロインとの恋を演じる入江さんは「初めての連続ドラマ主演で喜びとともにプレッシャーも感じていますが、今自分にできるすべての力でハル役に挑みたいと思ってます。見ている方の気持ちがゆらゆらと温かくなっていくようなお芝居ができるように頑張ります」と意気込んでいる。

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 「金魚倶楽部」は、ケータイ小説サイト「魔法のiらんど」で発表された椿ハナさんの作品をドラマ化。同サイトで読者の高い支持を得た作品に贈られる「iらんど大賞」の中で「NHK賞」を受賞した。女の子にも進学にも興味を持てず、日々を無為に過ごすハルが、いじめを受けている後輩の女生徒・春川ことに手を差し伸べ、2人だけの部活「金魚倶楽部」を作る。2人は次第に「金魚倶楽部」を心のよりどころにするようになるが、ことへのいじめがエスカレートして……という物語。放送では、1話20分のドラマ後に視聴者のメッセージを紹介する9分間の生放送コーナーを設ける。

 台本を読んだ入江さんは「素直にいい話だなと感じた」といい、「ハルはあることによって自分を傷つけてしまい、心の傷を二度と広げないよう、人との関係を閉ざしてしまった高校生です。人との支え合いを必要としなくなったハルですが、春川ことと出会い、自分の居場所を見つけていきます」と役どころを説明。「ハルの物事の感じ方や心の葛藤、春川ことと出会うことによって成長していくハルの姿をうまく演じたい」と意気込みを語っている。

 いじめを受けるヒロイン・ことを演じるのはティーン誌「ラブベリー」で専属モデルを務め、女優としても活動している刈谷友衣子さん(14)で、連続ドラマのヒロイン役は初めて。オーディションで選ばれ、「たくさんの方が受けた中で、私をこと役に選んでいただけたというのは、自分にとって自信につながるし、何よりすごくうれしかったです。ことという女の子にとにかくなりきろうという思いを持ちました」と喜びを語っている。

 岡本幸江プロデューサーは、入江さんの起用について「すらりとしたさわやかな青年でありながら現状に満足しきっていない感じ、答えを探し続けているような感じがお芝居の中に見えて柊ハルとの大きな共通項を感じました」とコメント。刈谷さんについて「可愛らしいんですが、まなざしの中に凜(りん)とした強さを感じます。いじめを受けても、へつらうことのない春川ことも、こんな目で見つめ返すのではないかと感じ、こと役をお願いすることにしました」と期待を寄せている。放送は、NHK総合で7月から毎週土曜午後11時半~同59分。全10回。(毎日新聞デジタル)

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