高橋陽一:なでしこ澤がモデルのコミック小説を出版 「早く発表したかった」

「サッカー少女 楓」の出版記者会見に登場した高橋陽一さん(左)と小倉純二日本サッカー協会会長
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「サッカー少女 楓」の出版記者会見に登場した高橋陽一さん(左)と小倉純二日本サッカー協会会長

 人気サッカーマンガ「キャプテン翼」で知られる高橋陽一さんがサッカー女子日本代表(なでしこジャパン)の主将・澤穂希(ほまれ)選手をモデルにした、マンガと小説を組み合わせた“コミック小説”「サッカー少女 楓」(講談社)の出版を記念して、8月31日に東京都内で会見した。

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 「サッカー少女 楓」は、サッカーを愛し、サッカーに青春のすべてをささげる高校生・楓が主人公。夢は、なでしこジャパンに入り、ワールドカップやオリンピックでメダルを獲得すること。ところが、夢への第一歩だった名門女子サッカーチームの入団テストに落選してしまう。それを機に楓のサッカー人生は大きく動き始める……というストーリー。澤選手が楓のモデルになっているほか、なでしこジャパンからは永里優季選手、宮間あや選手をモデルにしたキャラクターも登場する。

 高橋さんは08年の北京五輪後に澤選手とじっくり話をした際、「男子とはちがう女子ならではの感覚を持っているんだと思いました。そのとき、新しいものが作れるんじゃないかと思った」と女子サッカーを題材にしたストーリーを構想。男子と女子の違いについて、「男子は自我が強くて(自分が)どこまでいけるかという視点の方が強い印象なのですが、澤さんは、『仲間とボールをけるのがすごく楽しい』と言っていたのが印象的で、新しいサッカーの考え方だと思った」という。

 マンガと小説を組み合わせた新しい形の「コミック小説」について、高橋さんは、「マンガだと時間がかかるので、早く発表したかったからこういう形になった」とし、サッカー女子ワールドカップ(W杯)ドイツ大会(6月26日~7月17日)の2、3カ月前から書き始めたという。、「絵(マンガ)の方が躍動感も出るし自分は描きやすいですね。ちょっと物足りない感じです」というが、「楓はキャラクターが立ってるし、愛着があるので、まだまだ書きたいと思っている」と続編に意欲を見せた。「サッカー少女 楓」は1470円で8月29日に発売された。巻頭には高橋さんが書き下ろしたマンガも掲載している。

 高橋さんは、ロンドン五輪のアジア最終予選が1日から始まる「なでしこジャパン」に向けて、「W杯優勝後、あまり休めていないと思うので心配ですが、予選は突破してくれると思います。応援しています!」とエールを送った。(毎日新聞デジタル)

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