累計5500万部を発行している人気マンガ「HUNTER×HUNTER(ハンター×ハンター)」のアニメ版(日本テレビ系、10月2日から放送)で、主人公のゴン・フリークス役に大抜てきされたのが、同作が声優本格デビューとなる潘めぐみさんだ。「機動戦士ガンダム」のララァ役などで知られる潘恵子さんを母に持ち、日本大学芸術学部演劇学科に在学中の現役女子大生でもある潘さんに、大役への意気込みを聞いた。
ウナギノボリ
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潘さんは、08年に映画「櫻の園」の一般公募オーディションに合格し女優デビュー。ドラマ「オトメン−乙男−」のほか舞台などにも出演してキャリアを積んだ。
そんな潘さんが演技の道を志したのは、中学生の時に「オズの魔法使い」の英語劇に出演したのがきっかけだった。「幼いころから歌ったり踊ったりするのが好きだった」という潘さんだったが、その英語劇で「人前で拍手をもらう喜びに目覚めちゃったんです」と話す。
しかし、人気声優の母、恵子さんにはなかなか言い出せなかった。「学業のことがあったので……。小さいころから演技をやっていれば両立もできるんでしょうけど」と思いを胸に秘め、ようやく伝えられたのは高校生になってからだったという。恵子さんは「本当にやるの?」と当初は半信半疑だったというが、恵子さんのアドバイスもあり、大学に入って演劇を勉強しながら活動することを決めた。
「ハンター×ハンター」では100人を超えるオーディションを経て大役をつかんだ潘さん。そこでも恵子さんの存在は大きかったという。せりふの練習では恵子さんが相手を務め、オーディション当日には「ゴンになってらっしゃい!」と喝を入れられた。「やはり母のひと押しが大きかったと思います」と振り返る。
「小学生のころに、初めて自分のお小遣いで買ったマンガが『ハンター×ハンター』でした」と個人的にも思い入れの強い作品。制作会見では感極まって思わず涙を見せた。99~01年に放送された前のテレビアニメ版も見ていただけに「一つ一つ丁寧に作り上げていきたい」とにっこり。子供のころは短パンに半袖という格好で草野球に熱中していたというボーイッシュな一面は、大自然で生まれ育った野性児のゴンを思わせる。取材中も少年のようなまなざしで「ゴンは11歳(の少年)だけど、私自身の性格も11歳(の少年)みたいなもの」と笑顔を絶やさない。
「私自身がそうであるように、熱心なファンの多い作品なので、プレッシャーもすごいんですけど、ワクワクもしているんです」と語る潘さん。「ゴンは、(作中で)ものすごいスピードで成長していくので、私も『ソウルメイト』として負けられない。長い付き合いになると思います」と意気込み、最後には「ゴン頑張ります!」と気合を入れた。放送は10月2日から毎週日曜午前10時55分~。(毎日新聞デジタル)
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