モーツァルトの自筆譜など歴史的資料やゆかりの建築物を保存・管理する国際モーツァルテウム財団のコレクションを公開する展示会「モーツァルトの顔~18世紀の天才をめぐる6つの物語~」が19日、第一生命保険本社(東京都千代田区)の1階ギャラリーで始まった。25日まで。日本初公開となるヨーゼフ・ランゲ作のモーツァルトの肖像画「クラヴィーアに向かうモーツァルト」のほか自筆譜などを公開している。入場無料。
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国際モーツァルテウム財団は、モーツァルトの生誕地・オーストリアのザルツブルグを拠点に、音楽祭「国際モーツァルト週間」を開催したり、モーツァルトの生家や住家「舞踏教師の家」でコレクションを展示するなどの活動を行っている。第一生命は96年に「舞踏教師の家」の復元を行ったこともあり、創業110周年を記念して展覧会を開催した。
展示会は、尚美学園大大学院の海老澤敏特別専任教授が監修し、「モーツァルトの来歴~天才の誕生~」「モーツァルト・ファミリー~モーツァルトをとりまく家族、知人~」などと題した五つのセクションに分かれており、作品や人生、彼を取り巻く人々など多角的に作曲家の魅力に迫っている。「クラヴィーアに向かうモーツァルト」以外にも、「トルコ行進曲」「キラキラ星変奏曲」などの自筆譜、使用していたタバコ入れや指輪、さらに遺髪などのコレクションを展示。「モーツァルトの素顔」というコーナーも用意されており、モーツァルトの音楽と生涯を映像で解説している。
また18日には、記者発表会が開催され、海老澤教授や国際モーツァルテウム財団のガブリエル・ラムザウアーさん、クラシックギター奏者の福田進一さんが登場。ラムザウアーさんは「私たちのコレクションの中でも最も重要なものを展示のためにお持ちしました。ぜひ楽しんでください」と話し、海老澤教授も「モーツァルトの自筆譜はとてもきれいです。じっくり見てください」とアピールした。さらに、福田さんによるギター演奏も行われた。
展示会の開催期間は19~25日で、開館時間は午前9時半~午後7時半。(毎日新聞デジタル)