NHK:あさイチの放射性物質量の数値誤りを「大変申し訳ない」と陳謝

 NHKは24日、情報番組「あさイチ」の10月17日放送内の特集「放射線大丈夫? 日本列島・食卓まるごと調査」で発表した放射性物質量の数値が誤っていた問題について同局の金田新・放送総局長が定例会見で「大変申し訳ないことだと思います。非常に初期的なミスのような気がします。二つの機関にお願いするとか、重厚な予算で組めばよかったんですが、そういうことでもなかった。我々にも責任があると思います」とコメントした。

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 同局によると、番組では福島や東京など全国の7家族の食事に含まれる放射性物質量を専門機関で測定。放送後、視聴者からの指摘で再検証したところ、この放送で食事から検出されたとしていたセシウム134は検出限界以下、セシウム137も放送した数値よりやや低い値だった。この誤りについて分析装置の調整不備が原因としており、24日の放送では、12月15日放送の番組内でカリウム40の再検証結果と、経緯などを報告するとしていた。

 新山賢治理事は、今回の経緯を「(放射性物質量の測定)装置の設定過程でミスがあった。セシウム134とセシウム137を計ろうとしたが、同じ放射線を出し自然界にもある元素のビスマス214に設定値が合ってしまった。数値に間違いがあった」と説明。専門家からも間違いの可能性を指摘する声があり、再測定が行われたという。また「計り直したが健康には害のないNDというゼロに近い数値だった」と強調したが、「大変深刻な問題。真摯(しんし)にお伝えして(番組を)継続してやっていこうということ」と話した。

 金田・放送総局長は「日々我々が食べているものを測定してみたいという、切り口は斬新なので、やってみることを抑制するようなことはしたくない。間違わないようにちゃんとやれと」と制作現場をフォロー。一方で「受信料でやっていくには限界がある。もっと統計的に優位な形でやる作業は別のもの。本来はなんらかの公的なところ、税金の中でやっていただくことかなと。我々がやるのを見て、社会的に意義がありそうだと思っていただければ、それも我々の役目」と話した。(毎日新聞デジタル)

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