話題のマンガの魅力を担当編集が語る「マンガ質問状」。今回は、影の薄い少年と抜群の身体能力を持つ米国帰りのコンビがバスケットボール部で活躍する姿を描き、15巻が12月2日に発売される藤巻忠俊さんのマンガ「黒子のバスケ」です。「週刊少年ジャンプ」(集英社)編集部の大西恒平さんに作品の魅力を聞きました。
ウナギノボリ
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−−この作品の魅力は?
この作品は、誠凛高校バスケ部に超カゲの薄い一年生、黒子テツヤが入部するところから始まります。彼こそは、「キセキの世代」と呼ばれた超強豪・帝光中バスケ部の6人目の天才でした。
その「カゲが薄い」という独特のキャラを生かしたオリジナルなプレーで、今は仲違いしてしまった、かつての「キセキの世代」たちとの戦いに挑む、というのがストーリーの大筋です。
黒子は言うまでもなく、彼の相棒となる米国帰りの火神や、ライバルであるモデルの黄瀬、占い好きな緑間など、一筋縄ではいかないバラエティー豊かなキャラクターたちが織り成す、新しいタイプのバスケマンガです。
バスケの試合に関しても、基本的には作家の経験に基づいたリアルな描写はしつつ、「見えないパス」や「絶対外れない3Pシュート」など、少年マンガ的な爽快感とはったりの利いた必殺技が飛び出す、いい意味でジャンプらしい作品かと思います。
−−作品が生まれたきっかけは?
そもそもは、あまり一般的な主人公らしくない、脇役的なキャラクターを主人公にしてみたいという作家の構想があり、そこから「カゲが薄い」というキャラができ、さらにその特性を生かした「視線誘導」という技ができ、そしてその技を生かすということを考えると、「バスケットボール」というスポーツが一番向いているのでは、というキャラクター→技→題材という、一風変わった流れから生まれた作品です。
−−編集者として作品を担当するうえでうれしいこと、逆に大変だったエピソードを教えてください?
キャラクターが個性的なので、「このキャラはこういう変わったことをしそうだな」など、作家と打ち合わせをしていてもアイデアがたくさん出てきて楽しいです。
ただ作家に任せっぱなしにしておくと、本来は青春バスケットマンガなのに、妙に女性キャラのセクシーシーンが増えてしまうということが時々あります(笑い)
−−今後の展開、読者へ一言お願いします。
今後の展開として、誠凛には、残る「キセキの世代」たちとの更なる激闘が待ち受けています。紫原、赤司など、さまざまなキャラたちとの共演をお待ちください。
そしてついに、来年4月からのテレビアニメ化が決定しました! ジャンプだけでなく、より広いフィールドで輝く黒子たちの活躍を今後も楽しみにしてください。引き続き応援よろしくお願いします。
週刊少年ジャンプ編集部 大西恒平
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