園子温監督:染谷将太に「65点」、二階堂ふみには「64点」 映画「ヒミズ」公開で激励

映画「ヒミズ」の初日舞台あいさつに登場した(左から)園子温監督、染谷将太さん、二階堂ふみさん
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映画「ヒミズ」の初日舞台あいさつに登場した(左から)園子温監督、染谷将太さん、二階堂ふみさん

 第68回ベネチア国際映画祭で、染谷将太さん(19)と二階堂ふみさん(17)がマルチェロ・マストロヤンニ賞(最優秀新人俳優賞)を日本人で初受賞した「ヒミズ」(園子温監督)が14日、公開され、東京都内の映画館で、舞台あいさつが行われた。園監督は「ようやくこの日が迎えられた」、染谷さんも「早くみなさんに見てほしかったので、この場に立ててうれしい」と公開を喜んだ。

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 園監督は撮影開始当初、染谷さんを「45点」、二階堂さんを「4点」と評していたが、この日は、撮影中の2人について「自分たちの可能性を信じて、どんどん成長していって、謙虚でなおかつ大胆な表現力を持っている」と称賛。それでも、初日を迎えての採点は、染谷さんを「65点」、二階堂さんを「64点」。「100点にしようかとも思ったが、これから役者としてどんどん大きくなると思うし、まだピークでもてんぐになる時でもない」とさらなる飛躍を期待しつつ、「映画の中の2人は満点(満天)。星空のように輝いています」と絶賛していた。

 「ヒミズ」は、ギャグマンガ「行け! 稲中卓球部」で知られる古谷実さんが、ギャグを排して描いたシリアスな青春マンガが原作。01~03年に「週刊ヤングマガジン」(講談社)で連載され、コミックスは全4巻が発売されている。平凡な人生にあこがれる中学3年の少年・住田祐一が、ある事件をきっかけに心に闇を抱え、学校へ行かずに「悪いやつ」を捜すようになる……というストーリー。園監督は今回初めて原作ものの実写化を手がけた。

 染谷さんは、園監督の現場について「とてつもなく自由な現場だった。やりたいことがあれば、とりあえずやってみていい雰囲気を作ってくれた。(ポスターにも使用されているシーンで)泥まみれになっているのも、その日、雨が降ってぬかるみができたから。その場で想像もできないような発想を与えてくださって、毎日刺激を受けていた」と充実の表情。二階堂さんは「思い返してみると、崖から落ちそうなぎりぎりのところで芝居をやっていた感覚がある。現場のアップが朝で、そのまま学校に行くときに、かすり傷程度だったんですけど、事故に遭いそうになってしまって、(『ヒミズ』の世界観から)抜け出せてなかったんだと思う」と明かしていた。

 映画「ヒミズ」は、新宿バルト9(東京都新宿区)など全国で公開中。(毎日新聞デジタル)

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