落語家の林家正蔵さんが、劇場版アニメ「グスコーブドリの伝記」(7月7日公開)で声優を務めることが14日、明らかになった。俳優の小栗旬さん演じる主人公・グスコーブドリに働くことの楽しさを教える山師の「赤ひげ」を演じる林家さんは「僕が演じる赤ひげは、一生懸命仕事をしても、なかなかうまくいかない。そういうこともあるよなあと共感しながら役を演じました」と話している。
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グスコーブドリの伝記は、宮沢賢治の童話が原作。美しいイーハトーヴの森の木こりの息子として両親や妹・ネリと穏やかに暮らしていたブドリは、森を襲った冷害のため家族を亡くし独りぼっちになってしまう。それでもブドリは、生きるために精いっぱい働き、やがて成長し火山局に勤めるようになる。そこへ再び大きな冷害が襲ってきて、ブドリは悲劇を繰り返さないためにある決心をするというストーリー。劇場版アニメ「銀河鉄道の夜」(85年)、「豆富小僧」(11年)を手がけた杉井ギサブロー監督が、監督と脚本、絵コンテを手がける。ブドリの妹・ネリを忽那汐里さんが担当するほか、元バレエダンサーで女優の草刈民代さん、俳優の柄本明さん、佐々木蔵之介さん、林隆三さんも参加する。
林家さんは「赤ひげは僕に似ていると思います」と話し「小学校の恩師が、宮沢賢治と同郷の先生で(賢治作品を)よく薦められました。実際に読んでみると、素朴であり、優しく語りかけてくれる感覚です。これまで賢治作品に触れてこなかった人に、この作品をぜひ見ていただきたい」と映画をアピールしている。(毎日新聞デジタル)
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