女優の米倉涼子さんが第37回菊田一夫演劇賞を受賞し、20日、東京都内で行われた授賞式に、大賞に選ばれた演出家の三谷幸喜さんらとともに出席した。舞台「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラ役での演技が評価されての受賞に「本当にうれしいです。久しぶりに胸がドキドキしています」と感激した様子で、「役者である以上、こういうすてきな賞をいただけると本当にうれしい。お芝居の舞台で表彰される賞は初めてだったのでうれしかった。これからも頑張っていきたい」と満面の笑みを浮かべた。
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7月にはブロードウェーの舞台に立つことも決定している米倉さんだが、まだ米国のキャストとの顔合わせはしていないといい、現在は日本版「シカゴ」のチームと歌やダンスなどの特訓中だという。英語については「頑張ります。ちょっとずつ上手になっていればいいんですが……」と苦笑いしつつ、「今は孤独な戦いです」と猛特訓の日々を明かした。
三谷さんは「国民の映画」「ベッジ・バードン」「90ミニッツ」の作・演出の成果が評価され、大賞を受賞。「いろんな賞をいただきましたが、この賞が一番うれしい。他の賞でもいったような気がしますが、本当はこの賞が一番うれしいです」と笑わせ、「菊田先生の名前を冠した賞をいただくのは光栄。藤本賞もいただきまして、もうもらえるものは全部もらおうと思っています。ノーベル賞も。ゆくゆくは平成の菊田一夫となりたいし、菊田先生にならって東宝の取締役にもなりたい」とユーモアたっぷりに喜びを語り、会場の笑いを誘った。
菊田一夫演劇賞は、大衆演劇の舞台で優れた業績を示した芸術家(作家、演出家、俳優、舞台美術家など)を表彰するもので75年に設立。37回目となる今回は、東京で上演された舞台を対象に、各賞を選出した。同賞には、米倉さんのほか、石丸幹二さん、瀬奈じゅんさん、柚希礼音さんが選ばれ、菊田一夫演劇大賞には三谷さんが輝いた。また、特別賞として、劇作家・井上ひさしさんの戯曲のみを専門に上演する制作集団「こまつ座」、今年度の「女の一生」での堤しず役の演技を含む永年の舞台の功績が評価された女優の司葉子さんが選ばれた。(毎日新聞デジタル)
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