1巻が発売されたコミックスの中から、編集部と書店員のお薦めマンガを紹介する「はじめの1巻」。今回は、「別冊マーガレット」(集英社)で連載、“モテ”とは無縁のいかつい男子高生・剛田猛男の恋を描いた、河原和音さん原作、アルコさん作画の異色ラブコメディー「俺物語!!」です。
ウナギノボリ
10年前の朝ドラ「花子とアン」 当時の吉高由里子インタビュー
推定身長2メートル、推定体重120キロ、真っすぐな性格で、男子生徒から厚い人望を得る高校1年生の剛田猛男は、クールで女子にモテモテのイケメン・砂川誠と幼なじみ。猛男が好きになる女子はいつも砂川のことが好きで、猛男の恋はうまくいった試しがない。ある日、猛男が、砂川と乗った通学電車で痴漢を捕まえると、助けた女子高生が猛男の家を訪ねてきて……。
作品誕生のきっかけは、河原先生と打ち合わせの合間にした「アルコさんの描く男の子は、かっこいい!」という雑談でした。
今回のコラボの前に、河原先生の原作、山川あいじ先生の作画で「友だちの話」という作品があったのですが、自分の作った話を他の人が描いてくれるという経験が思いのほか楽しかったと河原先生がおっしゃっていたこともあり、「だったら、もう一度原作の仕事をしてみませんか?」ということで、本作が誕生しました。
元々は増刊の目玉企画として100ページの読み切りで完結する予定でしたが、あまりの反響の大きさに、続編をという話になり、何より河原先生もアルコ先生も、このまま猛男たちと離れるのは寂しいと思っていたようで、“別マ”本誌での掲載、連載の運びとなりました。
連載開始の直前にコミックスが発売されたのですが、まず驚いたのが書店員の方々の反応でした。発売して3週間後には、書店員の方々が中心となりツイッター上で座談会を開催。深夜にも関わらず、大変な盛り上がりを見せました。読んだ人が、ほぼ例外なく他の人にも薦めたくなる不思議な魅力を持った作品です。少女マンガのヒーローらしからぬコワモテの猛男ですが、絶対にホレるからダマされたと思って読んでみてください。
涙と笑いと“胸キュン”がすべて詰まった、大傑作です!
「少女マンガのヒーロー=イケメン」という概念を衝撃的に覆されました。むしろ猛男のように心が真っすぐな男子こそ真の“イケメン”。たとえその顔に笑わされても……! というのも、ページをめくる度に視界に飛び込んでくる猛男のいろんな表情が面白すぎるのです! コマの隅々にまで笑いどころがあり、読み返す度に新しいツボに出合えます。そんな中、“胸キュンシーン”も満載なのはさすが河原先生の原作! 絵もアルコ先生だからこそ、これ程愛すべき猛男のキャラが生まれたと思います。男女共に楽しめる最強のラブコメです!
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