俳優の小栗旬さんが主人公の声を演じる宮沢賢治原作の劇場版アニメ「グスコーブドリの伝記」(杉井ギサブロー監督)の初日舞台あいさつが7日、東京都内であり、七夕にちなんで、短冊に願い事を書き、「ブドリがたくさんの人のもとに届きますように。……カッコ、月9もね」と、9日からスタートする主演の“月9”ドラマ「リッチマン、プアウーマン」(フジテレビ系)をちゃっかり宣伝していた。
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グスコーブドリの伝記は、宮沢賢治の童話が原作。美しいイーハトーヴの森の木こりの息子として両親や妹・ネリと穏やかに暮らしていたブドリは、森を襲った冷害のため家族を亡くし独りぼっちになってしまう。それでもブドリは、生きるために精いっぱい働き、やがて成長し火山局に勤めるようになる。そこへ再び大きな冷害が襲ってきて、ブドリは悲劇を繰り返さないためにある決心をするというストーリー。
劇場版アニメ「銀河鉄道の夜」「豆富小僧」(11年)を手がけた杉井監督が、監督と脚本、絵コンテを手がけた。主人公・グスコーブドリの声を小栗さん、ブドリの妹・ネリを女優の忽那汐里さんが担当。元バレエダンサーで女優の草刈民代さん、落語家の林家正蔵さん、俳優の柄本明さん、佐々木蔵之介さん、林隆三さんも出演している。
小栗さんは、6月に賢治ゆかりの岩手県花巻市で行われたジャパンプレミアで贈られた賢治愛用の帽子のレプリカをかぶって登場した。この日はあいにくの雨となったが、「七夕で雨ですが、雨にも負けず、この作品がみなさんに届けば」と賢治の代表作にちなんでコメント。作品について、小栗さんは「宮沢賢治が書かれた原作と同じように、読む人、見る人それぞれにいろんな感じ方をもたらしてくれる作品。それが多くの人に伝わって、皆さんがちょっとでも考えるきっかけになってもらえれば」と呼びかけた。(毎日新聞デジタル)
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