SPECIAL EDITED VERSION 『ONE PIECE』魚人島編
第8話 弱虫で泣き虫!人魚姫しらほし
12月22日(日)放送分
美少女キャラクターが名作を朗読してくれるiPhoneアプリ「朗読少女」。これまでに50万ダウンロードを突破する人気アプリとなっている。「朗読少女」で、本の朗読をしてくれるキャラクター、乙葉しおりさんが名作を紹介する「乙葉しおりの本の小道」。第78回は東川篤哉の「謎解きはディナーのあとで」だ。
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皆さんこんにちは、乙葉しおりです。
いよいよ夏休みシーズン、皆さんはもうお休みの予定は決まっていますか?
「お休みがない!」という方は最初に謝ってしまいます……ごめんなさい(>_<)
私は先月から期末テストに向けてテスト勉強をしていたんですけど、朗読倶楽部メンバー総出の勉強会のおかげでどうにか乗り切ることができたので、今日の終業式まで試験休みを満喫していました(*^^*)
返ってきた答案は、ほんのちょっとですけど成績が上がっていたので、補習ということはなく済んだのですが……毎回のように「人前でもっとあがらないようにしましょう」と通信欄に書かれてしまっているあたり、なかなか進歩しない自分にちょっとため息がでてしまいます(>_<)
試験休み中は学校に行って図書館内の部室にいることが多かったので、休みと言っても放課後気分でしたが、夏休みは倶楽部のみんなと八景島まで遊びに行く予定です。
海や水族館、称名寺(しょうみょうじ)に市民の森も楽しみですけれど、私のお目当ては「金沢文庫(かなざわぶんこ)」。
金沢文庫は、鎌倉時代中期の武将、北条実時(ほうじょう・さねとき)さんが、収集した政治・文学・歴史などの本を保存するために13世紀後半に自宅に建てた、言わば「図書館」なんです。
現在は歴史博物館として文化財の展示が行われているほか、貴重な古書の閲覧など公共の図書館としても利用できるんですよ。
私も江戸時代の和装本が所蔵されていると聞いていたので、一度行ってみたいと思っていたんです。
お休みの予定がまだ決まっていない方は、候補の一つに入れてみてはいかがでしょうか?
ではここで、朗読倶楽部のお話……最後の大会前のお話、第6回です。
大会前の特訓に他校との交流戦を提案された先生。
対戦相手は私たちに心当たりがあるはず、との言葉に考えを巡らせてみると、頭の中に浮かんできたのは……。
2度目の大会出場で初めて出会い、3度目の大会後にあいさつを交わした、小口のどかさん。
「忘れてた!」
と、ポンと手をたたく部長さんはちょっとひどいと思いましたが、すぐに思い浮かばなかった私もあまり人のことは言えないですね。
連絡先を交換したとはいえ、ほとんど初対面と変わらない相手に、突然交流戦を申し込んでしまって大丈夫かと首をかしげるみかえさん。
そんな心配をよそに、「大丈夫!」と持ち前の行動力で早速電話をかける部長さんに、みかえさんと私は顔を見合わせるしかありませんでした。
そして……翌週の週末。
小口さんに交流戦をOKしてもらえた私たちは、彼女の通う学校に行くことになりました。
場所は……なんと、鎌倉です。
いまだ部として認められるかの瀬戸際という不安はあったものの、江ノ電の車窓から広がる海を見ていると、ざわめいていた心が落ち着きを取り戻してくるのを感じるのでした……と、いうところで、今回はここまでです。
次回もまた、よろしくお願いしますね(*^^*)
■しおりの本の小道 東川篤哉「謎解きはディナーのあとで」
こんにちは、今回ご紹介する一冊は推理作家・東川篤哉(ひがしがわ・とくや)さんの「謎解きはディナーのあとで」です。
2010年に発売された直後から口コミで評判になり、半年で100万部を売り上げたほか、翌2011年には書店の店員さんたちからの投票で選ばれる「本屋大賞」を受賞しました。
2011年にテレビ放映されたドラマ版から、このお話を知った方も多いのではないでしょうか。
世界的な企業・宝生(ほうしょう)グループの令嬢にして、新人刑事の宝生麗子(れいこ)さんが扱う数々の事件を、宝生家のお抱え運転手・執事の影山(かげやま)さんが話を聞いただけで推理し、鮮やかに解決してみせる、1話完結型の連作ミステリーです。
あるアパートに住む女性が、何者かに首を絞められて殺されました。
死体は、玄関から廊下を通った奥にある部屋の入り口にうつぶせの状態で発見されたのですが、奇妙なことに、彼女は部屋の中にもかかわらずブーツを履いたままで、室内には足跡がついていなかったのです。
目撃者は第一発見者で同じアパートに住む友人の女性、被害者が帰宅したときに挨拶したという大家、死亡時刻ごろに階段を駆け下りる足音を聞いたという2階の大学生……。
部屋で見つかった写真と合鍵から交際相手が容疑者として浮上したものの、彼は被害者と半年前に別れ新しい恋人がいた上に事件当日のアリバイも完璧でした。
捜査に行き詰まり帰宅した麗子さんが自分の考えを整理するつもりで、執事の影山さんに事件のあらましを語ったところ、彼は普段どおり感情を見せない様子のままとんでもないことを言い放ったのです。
「失礼ながらお嬢様──この程度の真相がお分かりにならないとは、お嬢様はアホでいらっしゃいますか」
事件現場を見ずに推理する「安楽椅子探偵」影山さんの毒舌もこのお話の楽しみの一つ。
1冊に六つの事件が短編として収められているので、今まで推理小説を読んだことのない人にも入門書としてお勧めですよ。
※本コラムをしおりさんが朗読する「乙葉しおりの朗読倶楽部」がiPhoneアプリ「朗読少女」のコンテンツとして有料配信しています。
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