ドラゴンボールDAIMA
第11話 デンセツ
12月23日(月)放送分
人気アニメ「機動戦士ガンダム」の生みの親として知られる富野由悠季監督が、21日公開の劇場版アニメ「おおかみこどもの雨と雪」(細田守監督)を絶賛した。毒舌家としても知られる富野監督だが「新しい時代を作ったと言っていい」とコメント。細田監督も「こんな光栄なことはありません。これを励みに頑張ってまいりたいと思います。ありがとうございました」と喜んでいる。
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富野監督は「『おおかみこどもの雨と雪』の衝撃」と題したコメントで、「本作の前では、もはや過去の映画などは、ただ時代にあわせた手法をなぞっているだけのものに見えてしまうだろう」と同アニメを絶賛。「このような作品に出会えたことは、同じ作り手として幸せである」とまで評しているのは、さまざまな作品に厳しい意見を持つことでも知られる富野監督のコメントとしては異例だ。
また、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーも同アニメを鑑賞。コメントの代わりに、直筆のイラストと「おおかみこどもの雨と雪。ずっとお母さんと一緒、だけど…。」というメッセージを色紙に書いて作品を評価している。
「おおかみこどもの雨と雪」は、「時をかける少女」「サマーウォーズ」を手がけた細田監督の3年ぶりの新作。主人公の女子大生・花は、“おおかみおとこ”と愛し合い、「雪」と「雨」という人間と“おおかみ”の二つの顔を持つ2人の“おおかみこども”を授かる。都会の片隅でひっそりと暮らしていた4人だったが、ある事件をきっかけに人の目を離れて、厳しくも豊かな自然に囲まれた田舎町に移り住むことを決断する……というストーリー。花の声を宮崎あおいさん、“おおかみおとこ”の声を大沢たかおさんが務めるほか、菅原文太さん、染谷将太さん、谷村美月さん、麻生久美子さんらも声優として参加。既に34の国と地域での配給も決定している。21日から全国東宝系で公開。(毎日新聞デジタル)
「おおかみこどもの雨と雪」の衝撃 富野由悠季
新しい時代を作ったと言っていい。革新を目指していると言ってもいいだろう。が、作者であり監督は、そこまで意識していたかどうか。手法を追求していったらこうなったのかも知れない。
どうであれ、本作の前では、もはや過去の映画などは、ただ時代にあわせた手法をなぞっているだけのものに見えてしまうだろう。
本作は、変身物でもなければ、恋愛物でもないし、エコやら環境問題をあげつらったメッセージ物でもない。まして癒やし系でもない。
それら過去のジャンル分けなどを飛び越えた物語になっている。描写が冷静だからだろう。文芸大作と言っても良い。それほどリアルに命の連鎖を描き、子供の成長の問題を取りあげている。そこに至った意味は刮目(かつもく)すべきなのだ。
むろん、技術的に気になる部分があるのだが、細部の問題などには目をつぶれる。しかし、アニメならではの手法で可能になっている構造でもあるので、アニメ映画というレッテルを貼られてしまうのが、無念ではある。
このような作品に出会えたことは、同じ作り手として幸せである。
アニメの可能性を開拓してくれたのだから、本作に関係した監督以下のスタッフに敬意を表する。
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