細川茂樹:公家役は「意外としっくり」 7年ぶり大河で藤原基房を熱演

大河ドラマ「平清盛」で藤原基房を演じる細川茂樹さん=NHK提供
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大河ドラマ「平清盛」で藤原基房を演じる細川茂樹さん=NHK提供

 俳優の細川茂樹さんが、NHK大河ドラマ「平清盛」で公家・藤原基房を熱演している。大河ドラマ出演は、05年の「義経」で平重衡役を演じて以来2度目で、前回の武士役とは異なり、今回は貴族政治の復権をもくろむ反平家の公家という役どころ。「侍や武士のいわゆるワイルドなのをイメージしていたんですが、重衡とは打って変わっての役で、笑っちゃいました」と笑顔を見せつつ、公家役は「意外としっくり来る」と明かす細川さんに話を聞いた。(毎日新聞デジタル)

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 細川さんが演じる基房は、堀部圭亮さんが演じる藤原忠通の次男で、平家と親しかった兄・基実の急死後に摂政家を継ぐ。清盛とは犬猿の仲で、「殿下乗合事件」では清盛の嫡男・重盛と対立する。その後、貴族政治の復権を目指して後白河上皇に接近、反平家政策を次々と断行していく。

 「侍や武士といういわゆるワイルドなのをイメージしていた」という細川さん。前回とは打って変わっての役に「笑っちゃいましたね」と笑顔を見せつつ、公家役について「どういうふうに振る舞うかとか、言い回しとか、やってみると意外としっくり来る」と明かす。「武士とはまた違う奥深さがある。公家というのは、ちょっと場数を踏んでこないとできなかったと思う。今、こういう時期に(役を)いただいて良かった」と語り、「(アニメの)『おじゃる丸』までは行かないけど、おもしろさを出せるっていうのを、公家の中に発見できた。楽しいですね」と充実の表情を浮かべる。

 公家を演じるにあたっては、「あんまり、せりふやお芝居の中で急がないようにしてます」といい、「武士の方たちは若いのもあってせりふ回しが早いんですが、非常にゆっくりやり過ぎて(スタッフから)『もうちょっとタイトに』と言われたこともあった」と苦笑い。さらに、「そういうふうにしてると普段ものろくなっちゃうんですよね。奥さんにも『どうしたの~?』『おなかすいたの~?』って、優しい感じになりますよ。いいんじゃないですかね」と笑わせる。

 細川さんは「僕は大河ドラマを目標にしていたので、そこまで10年かかりましたけど、『義経』の時は本当にうれしかった」と振り返り、「あれから7年くらいたちましたが、再度、話が来た時は、自分の中で一番テンションが上がるドラマのカテゴリーなので、没頭できる時間ができるなと、ありがたく引き受けさせていただいた」と説明。「格好良くというのとは今回は縁遠そうだけど、敵役というのは好きなので、やっていて非常に面白い。攻めの演技もできますし。このせりふを言いたいなと思ってもらえるような、印象に残るような言い回しができたら、この藤原基房というのがみんなの中に残るんじゃないかな」と真摯(しんし)に語っていた。

 大河ドラマ「平清盛」は、武士が貴族たちから差別されていた時代、武士の新興勢力・平氏の元で育てられた少年が、瀬戸内海の海賊を束ねて武士の頂点に立ち、貿易こそがこの国が豊かになる道だと人々に説く……という物語。平清盛(松山ケンイチさん)は白河法皇(伊東四朗さん)の“落胤(らくいん)”で、忠盛(中井貴一さん)が養子にしたという設定で描かれている。総合テレビで毎週日曜午後8時に放送。

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