俳優の妻夫木聡さんが15日、東京都内で行われた主演映画「黄金を抱いて翔べ」の完成披露試写会にメガホンをとった井筒和幸監督らとともに登場。今作で念願かなって井筒組に初参加した妻夫木さんは「毎日が刺激的で、演技指導に妥協がない姿を見て、映画ってそんな簡単にできるものではないなと。懇願していた以上にさらに期待以上のものができたと実感しながらやっていました」と振り返り、「今まで見たことない日本映画ができたという確信がある」と自信をみなぎらせた。
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映画は高村薫さんの小説が原作。大阪に本店を置くメガバンクの地下に眠る240億円相当の金塊を強奪するため集結した6人の男たち。彼らは鉄壁の要塞(ようさい)を突破するための綿密な作戦を練り始める。しかし、計画の過程で謎の事件が次々と発生し、そこには誰も知らないそれぞれの過去が絡み合っていた。次第に見え始める彼らの背景、そして真実が明かされていく……という内容。妻夫木さんが強奪の実行犯・幸田弘之を演じるほか、幸田の友人でチームリーダーの北川浩二を浅野忠信さん、システムエンジニアの野田を桐谷健太さん、浩二の弟で資材調達係の北川春樹を溝端淳平さん、爆弾工作員のモモを「東方神起」のチャンミンさん、チームの相談役・ジイちゃんこと斉藤順三を西田敏行さんが演じる。
舞台あいさつには主要キャストも登場。主役の妻夫木さん以上に声援を集めたのは、今作で映画初出演となるチャンミンさんで、俳優の仕事に「演技が難しくて、モモの内面をどうすれば演じられるか心配で……」と不安な気持ちがあったといい、「でも自分なりに頑張ったので後悔はないです」と言い切り、会場から大きな拍手を受けていた。
また、原作の映画化を望んでいたという井筒監督は「二十数年前に読んだとき、僕の力量じゃ不可能だなと思ったんだけど、映画化すると面白そうと思って。ほかの監督が映画化するだろうから、なんとか阻止してやろうと。そしたら20年たっちゃった。『僕ができるじゃん』って」とユーモアを含めながら映画化の経緯を説明。さらに会場を見渡し、「女の人ばっかりやな。男のために作った映画なのに」といつもの井筒節で、会場の笑いを誘っていた。映画は11月3日全国公開予定。(毎日新聞デジタル)
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