はるかぜちゃん:大ファンのマンボウP作品で声優 「台本を読んでいるときから爆笑」

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 音楽とイラストを創作する姉弟ボカロPユニット「家の裏でマンボウが死んでるP(マンボウP)」の代表曲「クワガタにチョップしたらタイムスリップした」の小説化が決定し、このほど特装版に付属されるCDに収録されるスピンオフボイスドラマ「クワガタにチョップしたらクローゼットに収納」のアフレコ収録が行われた。同ドラマには、人気子役の“はるかぜちゃん”こと春名風花ちゃんも声優として参加。もともとマンボウPの大ファンだったというはるかぜちゃんは、「小説ではストーリーも増えていて、曲とはまた違ってすごく面白いです。ドラマCDは、最初から最後までツッコミのせりふが素晴らしい。台本を読んでいるときから爆笑しちゃったので」と興奮気味にアピールした。 

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 マンボウPは、音楽を担当するタカハシヨウさんと、姉で絵師の竜宮ツカサさんによるユニット。タカハシさんが、高校時代の仲間と結成したバンドのために作った曲「家の裏でマンボウが死んでる」を、音声合成ソフト「ボーカロイド」を使用して完成させ、09年に動画投稿サイト「ニコニコ動画(ニコ動)」に発表。その際、竜宮さんにイラストを依頼し、歌詞のイメージにその都度合わせたイラストを付けた動画をアップしたことで、以降、同サイトを中心に2人の創作活動が始まった。これまで30曲以上の楽曲を発表し、ニコ動での総再生回数は800万回を突破。12年4月に、「UA」や「くるり」などが所属するレコード会社「スピードスターレコーズ」からメジャーデビューを果たした。

 「クワガタにチョップしたらタイムスリップした」は、再生が120万回を超える同ユニットの人気曲。ペットのクワガタにチョップをしていたら、50年後の世界にタイムスリップしてしまった……という女子高生・なつみの物語をつづっており、奇想天外な設定でありながら、感動的なラストが待ち受けている。小説は、タカハシさんの書き下ろしで、楽曲に収まりきらなかった物語やキャラクターを織り込みながら、歌詞で発揮されていた言葉選びのセンスはそのままに、ユーモアあふれるタッチで仕上げられている。カバーイラストと挿し絵は、竜宮さんが担当した。講談社から13年1月7日も発売予定。

 特捜版のCDに収められるボイスドラマ「クワガタにチョップしたらクローゼットに収納」は、小説の後日譚(たん)。夏休みが終わろうとしているとき、夏休み初日に時間を戻したいなつみは、再びペットのクワガタにチョップ。しかし、当てがはずれて再び未来へタイムスリップし、気づくと、息子と孫のいる部屋のクローゼットの中に……というストーリー。声のキャストは、孫の花香役をはるかぜちゃんが務めるほか、人気声優の斎藤千和さんが主人公のなつみ、石田彰さんが息子の賢を演じている。

 収録後、取材に応じた斎藤さんは、「本筋が息子と孫の親子2人の話で、なつみは画面外からツッコミを入れる立場。動画のイラストを見て、元気な役柄のイメージで楽しくツッコミができたらいいなと思ってやりました。でも、はるかぜちゃんがバツグンに可愛かった(笑い)!」とコメント。石田さんは「特殊な設定ですけど、僕ら側からしてみれば気にならない。ごくごく普通の家族を演じました。役柄としては、父親といえども、母親(なつみ)からは『あんた子供だねー』といわれるような雰囲気を醸し出せたらと思ってやりました」と明かし、「ごく一部ですが、ボイスドラマで作品のイメージをふくらませてくれたらいいな、うれしいなと思います」とメッセージを送った。

 収録に立ち会ったマンボウPは「“すごい”しか出てこなかった……!」と2人そろって満足げな様子。竜宮さんは「寸分違わずイメージぴったりです」と声優を務めた3人を絶賛し、タカハシさんは「キャラクター性がより確立した。文章から受ける印象って声より冷たいので、その冷たさがギャグの部分はネックになっていたんですが、そこがこんなに明るくなるんだなって思いましたね」と新たな発見をし驚いた様子だった。

 小説「クワガタにチョップしたらタイムスリップした」は13年1月7日発売で1260円。CD付きの特装版は2982円で、ボイスドラマのほか、斎藤さんが歌う「クワガタにチョップしたらタイムスリップしたNovel Mix」や、劇中に登場する警察官を主人公にした新曲「故に本官の髪型は」が収録される。(毎日新聞デジタル)

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