アニメ質問状:「ジョジョの奇妙な冒険」 まず「ジョジョ」であることッ!

(C)荒木飛呂彦/集英社・ジョジョの奇妙な冒険製作委員会
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(C)荒木飛呂彦/集英社・ジョジョの奇妙な冒険製作委員会

 話題のアニメの魅力をクリエーターに聞く「アニメ質問状」。今回は、「ジョジョの奇妙な冒険」です。制作を手がけるdavidproductionの笠間寿高ラインプロデューサーに作品の魅力を語ってもらいました。

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 −−作品の概要と魅力は?

 今年連載25周年を迎え、現在ウルトラジャンプで第8部を連載中の大人気作品初のTVアニメーション化になります。シリーズの始まりといえるジョナサンとディオの戦いを描く第1部「ファントムブラッド」編をへて、第10話よりジョナサンの孫ジョセフと、柱の一族の死闘を描く第2部「戦闘潮流」編が開始します! 「ゴゴゴゴゴ」などの擬音や独特なせりふ回し、"ジョジョ立ち"やカラフルな色彩感……主人公たちが織り成す“奇妙”な冒険をお楽しみください!!

 −−アニメにするときに心がけたことは?

 スタッフ間で最初に話し合われたことは、まず「『ジョジョ』であることッ!」でした。原作が25年連載された中で、多くの読者の心の中に築き上げられてきた「心象風景にあるジョジョ」をいかに再現するか、その点を最も心がけています。ディレクターの津田(尚克さん)をはじめスタッフは皆熱心な原作ファンでして、原作の持つ“奇妙”さをできるだけスポイルしないように、自分たちが熱心な視聴者のつもりでフィルム製作にあたっています。

 −−作品を作るうえでうれしかったこと、逆に大変だったことは?

 荒木(飛呂彦)先生のカラー原稿にある色彩感覚を再現しようと、「シーン特色」「カット特色」と呼ばれるアブノーマルなカラーリングを毎話数で仕掛けています。主にアクションやサスペンスなど演出的に盛り上がる際に入れているのですが、背景とキャラクターの色彩の設計には通常の作品の何倍もの時間がかかっている上に、まだ慣れない序盤の話数の頃は撮影してから「失敗!やり直しッ!!」と素材から作り直しになるシーンもあって苦労しましたが、面白い見せ場になればと思っています。

 −−今後のみどころを教えてください。

 19世紀末のイギリスというレジェンドの時代背景であった第1部から一転して、第10話より第2部に突入し、黄金時代と呼ばれたポップでパワフルな1930年代のアメリカに舞台が移ります。登場人物も新たなジョジョにバトンタッチし、新たな敵の胎動が始まります。これまでの第1部のアニメをお楽しみいただいてきた視聴者の皆さんにも、新しいビジュアルを楽しんでいただければと思います。また、ジョジョ未体験の皆さんも、第2部から見ていただいても楽しめるのではないでしょうか。

 −−ファンへ一言お願いします。

 アニメを見て「ジョジョの存在は知っていたけど読んだことはなくて、あのネット語がジョジョ発祥だったんだと初めて知った」いとう方もいらっしゃると聞いています。読後につい誰かと語り合いたくなる、非常に影響力の強い熱を帯びた原作のオーラを再現していきたいと思っています。引き続き放送していきますので、ぜひお楽しみにしておいてくださいね!

 davidproduction ラインプロデューサー 笠間寿高

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