タレントの山崎邦正さん(44)が17日、13年1月から落語以外のタレント活動でも高座名「月亭方正」の名で活動すると発表した。今年7月には住まいを東京から大阪に移し、今後はタレント活動を続けながら落語家としてより精進を続ける。
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「月亭方正」は落語を演じるときに名乗っていた高座名。山崎さんは以前からタレント以外の活動にも挑戦したいという強い思いを持っており、08年に友人の東野幸治さんの勧めもあって故・桂枝雀さんの落語「高津(こうづ)の富」を聴き、落語の面白さに目覚めたという。同じく友人の月亭八光(はちみつ)さん経由で八光さんの父で師匠でもある月亭八方さんに思いをぶつけ、同年5月、八方さんの落語会で落語を披露。その出来と山崎さんの思いを受け止めた八方さんは入門を許し、山崎さんに「月亭方正」と命名した。
09年には正式に上方落語協会(桂文枝会長)に入会。タレント活動とともに、東西で落語会を開いてきた。立川志の輔さんに「ねずみ穴」の稽古(けいこ)をつけてもらったこともある。
八方さんが席亭を務める八聖亭(大阪市福島区)で八方さん、八光さんとともに会見に臨んだ山崎さんは「芸能活動すべてを月亭方正でやっていきます。師匠ともお話をさせていただき、師匠からも勧められました。来年45歳の節目なので、テレビの仕事もしますが、落語もどんどんやっていきたい」と語った。
兄弟子の八光さんは「月亭としてはありがたい話。テレビに月亭の名が出ることで、今まで知らなかった人にも知ってもらえると思う。邦正さんは大阪に夏来てからテレビの露出が極端に増えてますから、関西の若手は今ビクビクしてます」と弟弟子を励ました。
師匠の八方さんは「本人もますますやる気になって頑張ってます。先日も(兵庫県)西宮市の落語会で非常に喜んでもろうてました。それを横で見ながら、ああ、これで邦正も一生(落語を)やめられんな。体で受けた喜びはもうどうなってもやめられないだろう。気の毒になあ(一同笑い)と。皆さんよろしくお願いします」とあいさつした。
「もう山崎邦正を使うことは二度とないのか?」という質問に、山崎さんは「はい、それはないです」ときっぱり。「ただ、24年(89年開始)やってる『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』(日本テレビ系)で、ダウンタウンさんにはじめに改名を相談したら、快く『自分の人生やし、やったらええんちゃうんか』といわれたんですが、正月番組とかの録画でからんでも、月亭っていってくれることはないですね。お2人はずっと、山ちゃんとか山崎で通すっぽいですね。『一応僕は月亭です』とちっちゃい声でいってるんですけどね」と説明。
さらに落語にのめり込んだ理由を聞かれると「来年1月25日に『僕が落語家になった理由(わけ)』(アスペクト)という本が出るので、そこに全部書いてあります」と笑わせた。(毎日新聞デジタル)