呪術廻戦 懐玉・玉折/渋谷事変
第36話「鈍刀」
11月14日(木)放送分
11年春にドラマが放送され、平均視聴率2%台という低視聴率ながらも内容の面白さから第49回ギャラクシー賞優秀賞に輝き、まさかの映画化が実現した「映画 鈴木先生」が12日から全国で公開される。原作は、07年文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞に輝いた武富健治さんの同名マンガ。マンガでも、先に放送されたドラマでも、黒縁めがねにループタイがトレードマークの中学校の国語教師・鈴木先生が、独自の教育理論を駆使して理想のクラスを作り上げようと奮闘する姿が描かれた。
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その奮闘ぶりは、2学期を迎えた今作でも健在。生徒会選挙と文化祭の準備に追われる鈴木先生だったが、今回はそこに、ドラマ版で鈴木先生とは教育方針の対立によって“壊れてしまった”家庭科教師、足子先生が職場復帰。さらに、卒業生による学校立てこもり事件が勃発(ぼっぱつ)するなどさらなる難事件が降りかかる。このピンチを、果たして鈴木先生はどう乗り切るのか!?
手元の資料によるとスタッフは、映画化をドラマが始動したころから目指していたという。ところが、脚本を担当した古沢良太さんは、ドラマ初回の放送の翌日、視聴率を知り、映画化はなくなったと確信したそうだ。にもかかわらずの映画化。放送したテレビ東京はじめスタッフは、よくぞ踏んばったと思う。それはさておき、主人公、鈴木先生を演じるのは、ドラマに引き続き、長谷川博己さん。そのほか、臼田あさ美さん、土屋太鳳さんらレギュラー陣が顔をそろえ、学校に立てこもる卒業生には、風間俊介さんがふんする。彼らそれぞれが熱演を披露するが、中でも、足子先生役の富田靖子さんの演技は絶品だ。
ちなみに、ドラマ版を見ていなかった筆者は、この映画版から入ったが、そうすると、鈴木先生の存在感が薄いというか、むしろ子供たちのほうが目立っていて力強いという“逆転現象”にいささか戸惑った。その一方で、金八先生のように熱く語らず、クールに(あくまでも外見上だが)事に当たる姿勢が新鮮で、ドラマ版の全10話をDVDで一気に見てしまった。そして、なるほど“数々の賞を総なめにした伝説のドラマ”もあながち褒め過ぎではないという思いに至ったのだった。12日から角川シネマ新宿(東京都新宿区)ほか全国で公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)
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