故・手塚治虫さんの傑作マンガ「ブラック・ジャック」を、人気マンガ家6人が新作として描く「ブラック・ジャック REAL~感動の医療体験談~」の第2話を「テニスボーイ」などで知られる小谷憲一さんが手がけ、11日発売の週刊少年チャンピオン(秋田書店)19号に掲載された。第2話では人気キャラクターのピノコが原作とは大きく異なる五頭身の美少女として登場。小谷さんは「ファンには抵抗があるかもしれませんが、(ピノコを)17、18歳くらいの女性に成長させて、原案者とのパイプ役にしました」とコメントしている。
ウナギノボリ
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ピノコは、双子の姉の体のこぶ(奇形腫)の中に脳や内臓、手足などがバラバラの状態で収まっていたが、ブラック・ジャックの神業的な手術で人間として動けるようになり、ブラック・ジャックの家族として一緒に暮らしている少女。原作で本人は年齢が10代後半だと主張しているが、見た目は二頭身の幼児そのもので、「~しゅゆ(する)」「ちぇんちぇー(先生)」などと舌足らずなしゃべり方をする癒やし的な存在。
第2話のタイトルは「嵐の中の緊急手術」で、同誌の「ブラック・ジャック原案使用 感動の医療体験談募集」に応募した町田宏医師の離島の病院での経験を基に描かれた。台風が迫る離島を舞台に、壊死性腸炎の疑いがある赤ちゃんを、町田さんとブラック・ジャックが力を合わせて救うというストーリー。離島における専門医の不足や、自然の脅威などが描かれ、またピノコのセクシーな水着姿も登場する。
「ブラック・ジャック REAL~感動の医療体験談~」は、ブラック・ジャックの生誕40周年企画の一環で、実話をベースにした六つのエピソードが、4日発売の本誌18号から6号連続で1作品ずつ掲載される。今後は「横浜ラブ・コネクション」のわたべ淳さん、「いとしのエリー」の高見まこさん、「The かぼちゃワイン」の三浦みつるさん、「アジアのディープな歩き方」の堀田あきおさんの作品が掲載される予定。
原作の「ブラック・ジャック」は73~83年に「週刊少年チャンピオン」で連載された手塚さんの代表作の一つ。手術の腕は神がかり的だが、法外な代金を請求する無免許医のブラック・ジャックが、医師から見放された難病の患者を次々と治療していくという内容。医師免許を持っていた手塚さんが、理想の医者として描いたことで知られている。(毎日新聞デジタル)
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