「エターナル・サンシャイン」(04年)などで知られるミシェル・ゴンドリー監督の最新作「ウィ・アンド・アイ」が全国で公開中だ。バスの中の高校生の集団を描いたユニークな作品で、これまでの作風とはやや趣が異なるが、ゴンドリー監督の高校時代の体験を基に描いているという。現役高校生はこの小さな宇宙に共感し、大人たちは高校時代にトリップできるだろう。
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ニューヨークのブロンクス。夏休み前の学期が終わり、高校生たちはバスで帰宅する。ワルの中心、マイケル(マイケル・ブロディさん)とビッグ・T(ジョナサン・ウォーレルさん)は小学生を無理やり立たせてそこに自分たちが座った。勘違い女のテレサ(テレサ・リンさん)、女王様キャラのレイデイ・チェン(レイディーチェン・カラスコさん)、孤高のアレックス(アレックス・バリオスさん)らはバスの中でやりたい放題。バスが進むにつれ、生徒たちが降りていき、静かになっていく車内。1対1となった友人は、これまでに話したことのなかった話を始める……という展開。
できれば一緒に乗りたくないと思われるような騒がしいバスの中。高校生たちの言いたい放題の会話、やりたい放題の行動の中にスクールライフが垣間見られる。バスに揺られる気分で見ているうちに、ひとかたまりに見えた彼らの一人一人の個性が際立ってくる。高校生役は実際の高校生が演じただけあり、さすがにリアルで面白い。そこで起こっていることをそのままカメラに収めたようなライブ感がある。やがて日が暮れて、バスの乗客は減っていく。時間経過とともにふるまいが変化する高校生たち。やっぱり集団だからこそのハメはずしたのか……。シンプルな設定で、さりげなく撮っているように見えて、綿密な構成になっている。結末まで見てジワジワと心に感じる映画だ。27日からシアター・イメージフォーラム(東京都渋谷区)、シネ・リーブル梅田(大阪市北区)ほか全国で公開。(キョーコ/毎日新聞デジタル)
<プロフィル>
キョーコ=出版社・新聞社勤務後、銀座・並木座通いの20代を思い出し、闘病をきっかけに趣味の映画を見まくろうと決心、フリーライターに。映画紹介やインタビューを中心に活動するライター業のほか、ときどき保育士の二足のわらじでとぼとぼ歩き中。
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