MD松尾の月間ヒット予測:「ジョジョの奇妙な冒険」がトップか 13年8月

 「ヒット解析」でおなじみ、TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さんが、その経験と綿密な調査で、月間ランキングを大胆に予測する月1回の企画「MD松尾の月間ヒット予測」です。

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 2012年の8月はソフト、ハードともにまずまずの売り上げ。トップには7月末に発売された「New スーパーマリオブラザーズ2」(3DS、任天堂)がランクイン。2位はシリーズ初のオンラインゲームとなった「ドラゴンクエスト10」(Wii、スクウェア・エニックス)でした。「ドラゴンクエスト10」は、コアユーザーを中心に期待通りの売れ行きで、TSUTAYAでは無料レンタルとレジストレーションコードを活用した販売を行ったこともあり、年末まで息の長いヒット作となりました。Wii本体の販売をけん引したのも印象に残っています。

 「マリオ」「ドラクエ」といったヒット作が相次いだ昨年と比べると、今年のラインアップは一歩届いていない印象。「ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル」(PS3、バンダイナムコゲームス)や「ファイナルファンタジー14:新生エオルゼア」(同、スクウェア・エニックス)などはヒットすると思いますが、「マリオ」や「ドラクエ」のようにハードの販売をけん引するのは難しいか。

 一方、「マインドゼロ」(アクワイア)、「スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神3 PRIDE OF JUSTICE」(バンダイナムコゲームス)など、Vitaタイトルがコンスタントに発売。6月の「討鬼伝」(コーエーテクモゲームス)のヒットでユーザー数を伸ばしており、Vitaは8月も盛り上がりそうです。

 トップは人気マンガをゲーム化した「ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル」でしょう。個性的な絵柄でファンの多い原作の雰囲気をそのままゲームにしていることもあり、予約が殺到。ファンの熱の高さを感じます。また、テレビアニメ化で原作のファン自体が増えているのも好材料です。

 2位は「ファイナルファンタジー14:新生エオルゼア」と予想。PC版から数々の改善をほどこし、満を持してのPS3版登場ということでユーザーの拡大が期待できそう。また、3300円という価格の安さも新規ユーザーのエントリーに貢献するでしょう。

 注目しているのは3位に予想している「ディズニー マジックキャッスル マイ・ハッピー・ライフ」(3DS、バンダイナムコゲームス)。ミッキーやドナルドといった人気のディズニーキャラクターたちと一緒に暮らせるというファンにとっては夢のゲームで、予約も好調。ロングセラーとしても期待できそうです。

 ◇13年8月のヒット予測

1位 ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル(PS3)

2位 ファイナルファンタジー14:新生エオルゼア(PS3)

3位 ディズニー マジックキャッスル マイ・ハッピー・ライフ(3DS)

4位 ロストプラネット3(PS3)

5位 マリオ&ルイージRPG4ドリームアドベンチャー(3DS)

6位 スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神3 PRIDE OF JUSTICE(PS3)

7位 マインドゼロ(Vita)

8位 スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神3 PRIDE OF JUSTICE(Vita)

9位 CONCEPTION2 七星の導きとマズルの悪夢(Vita)

10位 ピクミン3(WiiU)

 ◇参考資料 12年8月売り上げ結果(TSUTAYA調べ)

1位 New スーパーマリオブラザーズ2(3DS)

2位 ドラゴンクエスト10(Wii)

3位 ポケットモンスター ブラック2(DS)

4位 初音ミク -Project DIVA- f(Vita)

5位 ポケットモンスター ホワイト2(DS)

6位 JUST DANCE Wii2(Wii)

7位 黒子のバスケ キセキの試合(PSP)

8位 ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ(PS3)

9位 ものすごく脳を鍛える5分間の鬼トレーニング(3DS)

10位 デジモンワールド リ:デジタイズ(PSP)

 ◇プロフィル

 松尾武人(まつお・たけと) TSUTAYAゲームリサイクル企画グループ リーダー

 「GAME TSUTAYA」加盟約500店に新作ゲームの商品提案をするマーチャンダイザー。1996年から家電量販店でゲームのバイヤーを担当。2002年にTSUTAYA入社後も一貫してバイヤーの道を歩いてきた。ネオジオCDを2台購入したほどの格闘ゲーム好きだったが、現在は携帯版ドラクエなどで遊ぶ日々が続いている。

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