宮野真守:「怪盗グルーのミニオン危機一発」に出演 「少年なりのまっすぐさを忘れないようにした」

劇場版アニメ「怪盗グルーのミニオン危機一発」でアントニオの声を担当した宮野真守さん
1 / 7
劇場版アニメ「怪盗グルーのミニオン危機一発」でアントニオの声を担当した宮野真守さん

 ハリウッド製作の劇場版アニメ「怪盗グルーのミニオン危機一発」が21日に全国で公開された。同作は10年に公開された「怪盗グルーの月泥棒」の続編で、怪盗グルーが孤児3姉妹を育てながらマイホームパパになろうと平和に暮らしていたところ、超極秘組織「反悪党同盟」にスカウトされ……という展開。主人公グルーの敵エル・マッチョの息子、アントニオ役の声を担当する人気声優の宮野真守さんに、映画の魅力やアフレコ時のエピソードを聞いた。(遠藤政樹/毎日新聞デジタル)

あなたにオススメ

 宮野さんは、今回の出演が決まったときの気持ちを「すごくうれしかったです。『ロラックスおじさんの秘密の種』で(製作スタジオの)イルミネーションさんの作品に参加させていただき、アトラクション3Dをふんだんに取り入れた演出に魅力を感じました。その世界観の中に入れたことがうれしく、すごく楽しくて、童心に帰ってアフレコさせていただきました。そして今回またイルミネーションさんの作品に呼んでいただけて、しかも『怪盗グルー』の第2弾の作品に参加できるということで、かなりワクワクしてアフレコに臨みました」と振り返る。

 今作の印象は、「前作を拝見させていただいたときに、まず映像美というかエンターテインメント性にすごく引かれました。キャラクターの動きや表情だったりが、本当に細かくて、コミカルですてきで。しかも『アトラクション3D』だけあって、ジェットコースターに乗っているような感覚を味わえる映画は今までなかったと思いました。そしてそれだけでなく、愛情がたっぷりつまった作品なんだなというのを、すごく感じました。グルーというおじさんが成長していく過程は、とても可愛らしいなと思いました」と表現の豊かさと描写の深さを絶賛した。

 宮野さんが演じるのは“伝説の怪盗の息子”という役どころだが、「中井貴一さんが声を演じる僕の“お父さん(エル・マッチョ)”が、とてもファンキーなキャラクターだったので(笑い)、その息子を演じるというのにプレッシャーはありました」とユーモアを交えてキャラクターの印象を語り、「(アントニオの)映像を見せてもらったら、十分その“素質”のある子どもでした(笑い)。自分の世界を持っている、だいぶ完成された仕草をする子だったので、これはもう楽しもうと思い、アフレコに臨みました」と感想を語る。

 役作りについては「少年なりの背伸びをしたり、女の子への接し方みたいな“まっすぐさ”は忘れずにいこうと思いました。ちょっと油断すると(自身の年齢の)30歳が出てきてしまうので」とジョーク交じりに語り、続けて「少年であるということを大事にしながらのプレーボーイ。(アントニオが)ずっと口が半開きなのがおかしかったです。僕もアフレコ中はずっと口半開きのまま臨みました(笑い)。そうすると、やっぱり気持ちが入りますからね」とこだわり(?)を明かす。

 お気に入りの出演シーンは「最初にマーゴを誘うシーンはいろいろ考え、そこでキャラを作っていこうと試みました。いかにマーゴが一目ぼれできるような男の子になれるかを頑張ったので、登場シーンはお気に入りです」といの一番に挙げる。そして「本編は、すごく華やかで、スケールがどんどん大きくなっているのを感じました。実際にはありえないようなメカニカルなものがどんどん豪華になり、次はどんな機械が、武器が、ギミックが飛び出すのかというのが楽しみでした。そしてやはり今回もミニオンがすごく可愛いと思いながら見ていたので、ミニオンがピンチになったときには、僕自身早く救ってあげたいと思うぐらいでした。ワクワクするような仕掛けが今回もたくさん入ってます!」と今作の魅力を語る。

 ストーリーについては、「前作が“人”として成長したグルーが、今回は“親”として成長していく……。だいぶまっとうな人間になります(笑い)。子どもたちのために悪党をやめて、立派なお父さんになって……。愛情深い物語だなと感じます」と紹介する。そして、「吹き替えがそうそうたるメンバーで、素晴らしくて感動しました。一緒に収録はできなかったのですが、聞かせてもらったときに僕自身がお客さんの気分でワクワクしてしまうほど。(笑福亭)鶴瓶さんのグルーだったり中井貴一さんのお父さん、中島美嘉さんのルーシーもですし、(アグネス役の)芦田愛菜ちゃんはすごくかわいいなとか、ひたすら感動していました。前作を知っている方も知らない方も、絶対注目だと思います」と見どころを熱っぽく語る。

 ミニオンがかなりお気に入りの様子の宮野さんに「実際にミニオンがいたら?」と振ると、「ミニオン、欲しいですね! しかも、ミニオン同士がわちゃわちゃやっているのが面白いので、集団で欲しい。作品を通してミニオンのある意味ぞんざいな扱いが、とても好き(笑い)。普通にバーンと殴られたり、それでもめげないミニオンの姿がとても可愛い。そのコラボレーションを間近で感じたいので、大量に欲しいですね(笑い)」とやや前のめりに語っていた。21日からTOHOシネマズ有楽座(東京都千代田区)ほか全国で公開中。3Dも同時公開。

 <プロフィル>

 1983年6月8日生まれ、埼玉県出身。小学生時代から劇団に所属し、主に舞台などで活動。声優としての活動に加えて、歌手活動も行う。代表作は「DEATH NOTE」(夜神月)、「機動戦士ガンダム00」(刹那・F・セイエイ)、「ウルトラシリーズ」(ウルトラマンゼロの声)、「ポケットモンスター ベストウイッシュ」(デント)など。  

写真を見る全 7 枚

アニメ 最新記事