flumpool:映画「おしん」主題歌に込めた思い 「故郷や家族を大切にすることが平和につながる」

2日に最新シングル「強く儚く/Belief ~春を待つ君へ~」をリリースしたflumpool
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2日に最新シングル「強く儚く/Belief ~春を待つ君へ~」をリリースしたflumpool

 4人組バンド「flumpool(フランプール)」が、デビュー5周年を記念する両A面シングル「強く儚く/Belief ~春を待つ君へ~」を2日にリリースした。10月1日に5周年を迎えたバンドにとって、アニバーサリーイヤーの幕開けを飾るメモリアルな作品で、2曲目「Belief~春を待つ君へ~」では、かねて親交のある台湾の5人組バンド「Mayday(メイデイ)」とのコラボレーションも実現。同曲は、12日公開の映画「おしん」の主題歌にも決定している。最近、ますます精力的に活動しているメンバーに、今回の新シングルについて聞いた。(水白京/毎日新聞デジタル)

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 flumpoolが配信シングル「花になれ」でメジャーデビューしたのが、2008年10月1日。ニューシングルの1曲目「強く儚く」は、「花になれ」の「笑って泣いて歌って 花になれ…」というフレーズとリンクした「笑った 泣いた 歌った 悔やんだ…」という一節で始まっている。これについて、作詞を手がけたボーカルの山村隆太さんは「“笑って泣いて 花のように、散ることを恐れずに今を生きよう”という気持ちで僕らは5年間やってきたんですけど、やっぱり悔しかったことや失敗したなって思うこともあって。それは、この5年間を生きてきた人にも同じようにあると思うんです」と話す。

 そして「そんな今、改めて伝えたい思いっていうのは(デビュー当時と)同じで、“強くはかなく咲き誇りたい。いつか枯れてしまっても”っていうのがあるので、それをもう1回歌うことによって、同じ時代を生きる人にも届くんじゃないかなと思って」と歌詞に込めた思いを語った。また、作曲を手がけたギターの阪井一生さんは「今までの5年間を全部受け止めた上で、これからどういうものを伝えていきたいのかっていうので、もっと生命力のあるもの、そういう部分を突き詰めていけるものを」と考えて楽曲を作ったといい初心に帰りながらも、沸き立つエネルギーとポジティブさが感じられる仕上がりになっている。

 一方、Maydayとのコラボレート作となる2曲目の「Belief ~春を待つ君へ~」は、映画「おしん」の主題歌として書き下ろした楽曲で、山村さんが作詞、阪井さんが作曲を担当した。「家族や自分のため、故郷のために頑張るおしんの姿を応援できるような歌になれば」(山村さん)、「切なく力強くじっくり聴かせる曲、つらい中でも前に向かって歩いていく主人公の背中を押せるような力強い曲に」(阪井さん)というイメージで制作されたミディアムソングだ。

 今回の「おしん」は1983年からにNHK連続テレビ小説として放送されたドラマを基に、主人公の少女時代に焦点を当てた映画版。ドラマは当時、台湾でも人気を博したそうで、Maydayのベースの瑪莎(マサ)さんは「小さいころに見ていたドラマの(映画版)主題歌を、大人になってから日本のバンドと一緒に歌うことができるなんて……」と感慨深げで、ギターの石頭(ストーン)さんは「現代の若い人にも励みになるような物語で、flumpoolと一緒に主題歌ができることをうれしく思っています」と喜びを隠せない様子。この曲で、日本語での歌唱に初挑戦したボーカルの阿信(アシン)さんも「初めて日本語で歌うのがflumpoolとのコラボ曲で、すごく光栄です。困難を恐れず頑張っていくおしんの精神が伝わればいいなと思います」と話している。

 これに対して、flumpoolのドラムの小倉誠司さんは「日本語で歌うというチャレンジを阿信さんにしていただいたことからも、この曲に対する熱意を分かっていただけると思います」、ベースの尼川元気さんは「実際に(映画を)見たんですけど、主題歌という“特別感”をすごく感じますし、しかも今回はMaydayさんと一緒にできたことで、より特別な曲になりました」と話し、改めてMaydayへのリスペクトの意を表している。

 今作でさらにお互いの交流を深めた2組。flumpoolの山村さんは「“故郷(ふるさと)”を一つのワードとして(歌詞に)入れているんですけど、僕らにとっては日本、Maydayにとっては台湾、アジアの人にとってはそれぞれの故郷があって、その故郷や家族を大切にすることによって、結果的にお互いを大切にし合えるんじゃないかなって。お互いを尊重し合って認め合って生きていけたら、それが平和にもつながって、もっといいように世界も動いていくんじゃないかなと思ってます」と、このコラボ曲を世間に伝える意味についても触れながらアピール。シングルは5周年の節目にふさわしい話題性抜群の2曲が並ぶ形となった。 

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