日向坂46大野愛実:やっぱり“逸材”? 「ラジオスター」チーフDが感じた「ハートの強さ」 加入1年でのドラマデビューをどう見た

NHKの夜ドラ「ラジオスター」に出演する「日向坂46」の大野愛実さん (C)NHK
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NHKの夜ドラ「ラジオスター」に出演する「日向坂46」の大野愛実さん (C)NHK

 北陸・能登を舞台とした福地桃子さん主演のNHKの夜ドララジオスター」(総合、月〜木曜午後10時45分)に出演する、アイドルグループ「日向坂46」の大野愛実さん。大野さんにとって今作は初のテレビドラマで、小野家の一人娘の小野まなを気負うこともなく、自然体で演じている印象だ。ここでは、「ラジオスター」の企画・演出を担当した一木正恵チーフディレクターの言葉をもとに、“逸材”などと言われる大野さんの魅力をひもといてみたい。

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 ◇今春からCanCamモデルにも 目立つグループ内外の活躍

 大野さんは2007年5月5日生まれ、東京都出身の19歳。昨年春に日向坂46の5期生としてグループに加入。泰然自若な面があり、優れた対応力や表現力を武器に5期生の中心メンバーとして早くから頭角を現すと、今年に入ってからは、1月28日発売の16枚目シングル「クリフハンガー」で、表題曲のセンターポジションを務め、3月には女性ファッション誌「CanCam」(小学館)の専属モデルに就任。3月末に始まった「ラジオスター」では、単独でドラマデビューを果たすなど、グループ内外の活躍が目立っている。この辺りが“逸材”と言われるゆえんだろう。

 「ラジオスター」で演じる小野まなは、能登で暮らす中学2年生。町に絆を取り戻したいとラジオ局の開局に参加する小野さくら(常盤貴子さん)と、さくらの夫で料理人の小野政博(風間俊介さん)の一人娘だ。祖母の家が大阪にあり、地震の後、半年間だけ大阪の学校に転校していた。その経験もあり、卒業後は能登を出て大阪の高校へ通いたいと考えている。

 小野まなとして、ドラマには第2回から登場。同回では、大阪から来たカナデ(福地さん)に興味を示し、話しかけるシーンがあり、SNSでは「時間はわずかでしたけど、かわいさハンパなかったですね」「これが初演技、初セリフなのに自然すぎない?」「大野さん、演技上手じゃん!」「この間(ま)でめちゃくちゃ演技うまいのがわかる。売れるぞ、この子は」などとファンは盛り上がった。

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 また、まなの家族=小野家にスポットが当たった第7、8回でも、大野さんは、常盤さん、風間さん扮(ふん)する両親と、“等身大の中学生のまな”として自然なやりとりを繰り広げた。

 ちなみに母・さくらを演じる常盤さんは、大野さんについて「初めてのドラマ出演ですごく緊張もしていたけれど、現場でのふるまい方や芝居のことなど周りの人たちにたくさん聞いて、スポンジのようにすべてのことを吸収しようとしていました。現場でみんなからすごく愛されていましたよね。『逸材』と言われる所以(ゆえん)がここにあるんだなと(笑)。愛実ちゃんが娘で良かった! 一緒にいられて楽しかったです」と話している。

 ◇魅力は「全身まるごと役に飛び込んで行ける度胸」

 では、チーフ・ディレクターの一木さんは大野さんのドラマデビューをどう見たのか。

 話を少し戻すと、今回のまな役は「鮮度と勢いのある若手俳優に出会いたい」との思いから実施されたオーディションでの抜てきだったという。

 「オーディションでは、面接と芝居で表現力を見せてもらいました。私自身、正直に申し上げると、オーディション以前は大野さんが普段どういった活動をされているのか、あまり詳しく存じ上げていませんでした。けれども、会場で大野さんが全身を使って大きく、伸び伸びと演じてくれた姿を見て、驚かされました。誰よりも情熱的な表情で、思いきり芝居に飛び込んでくる。その姿に、空気を一変させる力を感じました。一瞬で芝居の世界にのめり込み、フィクションを信じてダイブできる力がある。私が彼女の芝居にくぎ付けになったように、大野さんの演じるまなはきっとドラマを見る方々にも驚きをもって迎えられるに違いない。そう思えたので、まな役を彼女に託すことにしました」と一木さんは話す。

 大野さんの、現時点での俳優としての魅力を聞くと「大野さんが演じたまなは、都会への憧れを抱きながらも、同時に親と離れることへの不安を抱えた中学生そのものでした。表情も声も仕草もすべて、本当に中学生に見えました」と明かす一方、「素の大野さんはとても大人です。彼女が最後の演技を終え、クランクアップの挨拶をしたとき、落ち着いた声と話の内容に、「私は今まで何を見ていたんだろう」とクラクラするくらい、さっきまでそこにいたまなとはまるで別人の、大野愛実さんがいました。そのギャップの大きさに本気でびっくりしてしまいました」とも告白。

 その上で「彼女の俳優としての魅力の一つは、全身まるごと役に飛び込んで行ける度胸。ハートの強さではないでしょうか。このセリフをどう言うか、ということよりも、小野まなになることだけを考えて飛び込んで来る。この勢いこそが、彼女の大きな魅力だと感じました」と教えてくれた。

 ◇演じるまなは「物語の終盤でも重要な役割を担う」

 そのほか一木さんは大野さんに「驚かされたこと」として、第8回の「炊き出し飯選手権」で、まなが、父・政博(風間さん)の炊き出しを食べ、涙ながらに語る場面を挙げ、「セリフに入る前から、すでにトップギアで芝居に入っている大野さんの姿に驚かされました。『うわ、もう入ってる!』と」そのときの自身の心境を説明。

 「母親役の常盤さんや父親役の風間さんにも、まなの切実な思いは伝わっていたのではないかと思います。このシーンに向けて、発災後、信じられないほど傷ついてしまった能登の道路の写真を、大野さんにも見てもらいました。『この道を、お父さんはお母さんが生きていると信じて、自転車で走った。その後ろ姿を、あなたはずっと見送っていたんだね』と伝えると、大野さんはその情景を一生懸命、自分の中に描きながら、あの場面を演じてくれました」と裏話を披露してくれた。

 改めて、ドラマデビューとなった現場での大野さんの様子について聞くと「初めての芝居の現場ということもあり、大野さんは周りの俳優さんに積極的に質問をしていたそうです。撮影とはどのように進んでいくのか、俳優部はどのように気持ちを作って行くのか。とくに風間俊介さんは本当の娘のように接し、声をかけていたようです」と一木さんは答え、「素晴らしい俳優陣と共に作品を作り上げた日々は、大野さんの未来にとってもかけがえのない経験になっていたらうれしいです。まなは物語の終盤でも重要な役割を担う人物です。ぜひ視聴者の皆さんにも、最後までまなを見届けていただけたらと思います」と思いを口にした。

 日向坂46への加入からまだ1年だが、アイドルとしてはもちろん、俳優としても、大野さんの未来は明るそうだ。

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