ワンピース
第1160話 雪原の邂逅 呪いの王子ロキ
5月3日(日)放送分
1巻が発売されたコミックスの中から、編集部と書店員のお薦めマンガを紹介する「はじめの1巻」。今回は「ビッグコミックスペリオール」(小学館)で連載、手塚治虫にあこがれ、ライバル視してその影を徹底的に追うマンガ家を描いたコージィ城倉さんの「チェイサー」です。
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舞台は昭和30年代。マンガ家・海徳光市(かいとく・こういち)は三つのマンガ誌の編集者を待たせ、各誌の原稿を順に1枚ずつ仕上げていた。編集者の一人は海徳との雑談で、この手法を「手塚さんもたまにする」という。海徳は7~8本の連載をもつ手塚の仕事ぶりを「まるで神業」とつぶやく一方で、「手塚治虫ってそんなに面白いか?」と批判を始める。
本作はマンガの神様と呼ばれる唯一無二の天才・手塚治虫氏をこよなく尊敬する、作者コージィ城倉先生からのオマージュ作品です。この世の中にたくさん存在する手塚治虫先生に関する活字本、漫画本の中でも、明らかに異彩を放っています。主人公・海徳光市の「手塚治虫って、そんなに面白いか?」という本音とは裏腹なセリフこそが、手塚治虫氏への最大の賛辞です。手塚治虫氏が進む轍(わだち)を徹底的に追跡し、その都度圧倒的な敗北感に打ちひしがれても追跡を諦めない主人公を愛さずにはいられません!! ビッグコミックスペリオール誌でも、またネットやツイッターで話題騒然です!!
◇書店員の推薦文 高岡書店 市川祐治さん 「作者の目を通して手塚治虫を楽しむマンガ」
1巻を手にしたらもう最後。ハマること間違いなし! 手塚マンガを読みたくなる。
雑誌で読んだ時に自分の頭にはすぐ「これは裏・ブラック・ジャック創作秘話! もしくは裏・愛…しりそめし頃に…だー!」という言葉が浮かびました。
作者のコージィ城倉先生の原作も含む他の作品でも言えることなのですが、先生の普通の人より高い次元から道理をつかんだ上で物事に注がれる愛のある観察力にはいつも感心させられてしまいます。さらにそこから続く思考の切り口は、登場するキャラクターの立ち回りも伴って実に心地よい読み心地にさせてもらえます。
このマンガに手塚治虫先生の姿は直接的には描かれておりません。
主人公の手塚治虫をライバル視し、憧れる人気マンガ家「海徳光市」の目、前述のコージィ城倉先生の鋭い目を通して浮かび上がってくる手塚治虫の姿をじんわり楽しむマンガです。読み込んでいけばいくほど、手塚先生のイメージは自分の中で膨れ上がっていき、手塚マンガを読んでみたいと思わせる作品になっております。大変オススメです。私もこの文章を書きながら「0マン」を読み返してみようと考えております。
あとで気がついたのですが単行本の帯に「裏・ブラック・ジャック創作秘話だとか裏・愛…しりそめし頃に…だとか言わないでくれ」と書いてありました(笑い)。申し訳ございません。
あと実在したとされる「海徳光市」のモデルは貝塚ひろし先生かなと推測できたりもしちゃいますが、実際は創作キャラクターなんでしょうね。きっと。
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