90歳を過ぎてから詩を書き始め、ベストセラー詩集「くじけないで」「百歳」を生みだして今年101歳で亡くなった柴田トヨさんの半生を映画化した「くじけないで」が16日公開された。トヨさんを八千草薫さん、その息子を武田鉄矢さん、その妻を伊藤蘭さんが演じている。監督・脚本は「60歳のラブレター」や「神様のカルテ」などで知られる深川栄洋監督。詩集同様、そっと励ましてもらえる一作だ。
あなたにオススメ
【PR】アウトローズ:野性味あふれる主演ジェラルド・バトラー もう一人の主役は「ポルシェ タイカン」
2006年、宇都宮市。柴田トヨ(八千草さん)は1人で暮らしていた。どの仕事も長続きせず、競輪通いの息子の健一(武田さん)のことがいつも気がかりだ。健一はすぐにかんしゃくを起こすが、根は優しい子だった。そんな夫のことを理解するしっかり者の妻・静子(伊藤さん)が一家の暮らしを支えていた。ある日、診療所の上条医師(上地雄輔さん)の診断で、トヨが緑内障だとわかる。心配した静子はトヨに「家にいらしてください」と声を掛けるが、トヨは首を横に振る。手術は成功したが、トヨはすっかり元気をなくしてしまった。そんな母を元気づけようと、健一は詩を書くことを勧める……という展開。
深川監督は回想シーンをとても丁寧に描いた。トヨさんの少女時代、新婚時代を振り返るとき、一人の女性の約1世紀の人生は、なんて長い旅路なのだろうと感じ入る。その旅路の果てにつむがれた言葉だからこそ、トヨさんの詩は多くの人の胸を打つのだろう。年老いても感受性豊かで「今」を少女のように楽しんでいる姿が、トヨさん自身の目線で描かれる。50~90代を名女優の八千草さんが演じ分けた。そんなトヨさんの生き方を主軸とし、もう一つの軸に息子・健一の不器用な生き方を持ってきているところが、この映画の面白さだ。武田さんは「金八先生」以前の持ち味を生かして、人間味あふれる世渡り下手な息子を演じている。トヨさんや妻の静子にムリを言う姿は、まるでだだっ子のようで思わず笑みがもれる。母が息子を、息子が母を思う姿が温かい。なお、トヨさんが実際に過ごしたデイサービスセンターでも撮影が行われた。16日から丸の内ピカデリー(東京都千代田区)ほか全国で公開。(キョーコ/毎日新聞デジタル)
<プロフィル>
キョーコ=出版社・新聞社勤務後、闘病をきっかけに、単館映画館通いの20代を思い出して、映画を見まくろうと決心。映画紹介や人物インタビューを中心にライターとして活動中。趣味は散歩と街猫をなでること。
俳優の芳根京子さんが1月22日、新宿サザンテラス広場(東京都渋谷区)で行われた、ディズニー&ピクサー最新作の映画「私がビーバーになる時」(原題:Hoppers、3月13日公開)声…
俳優の中田青渚さんが、2026年春公開の映画「ゾンビ1/2 〜Right Side of the Living Dead〜」(太田えりか監督)にヒロイン役で出演することが1月22…
俳優の高橋一生さんが、「岸辺露伴は動かない」シリーズの渡辺一貴監督と再タッグを組んだオリジナル映画「脛擦りの森(すねこすりのもり)」が4月10日に公開されることが明らかになった。…
俳優のジェラルド・バトラーさんが主演するクライムアクション映画「アウトローズ」(クリスチャン・グーデガスト監督、1月23日公開)の今作への思いを語ったバトラーさんのインタビュー映…
人気グループ「Snow Man」の目黒蓮さんが主演を務める実写映画「SAKAMOTO DAYS」(福田雄一監督、4月29日公開)で、目黒さん演じる主人公の坂本太郎の命を狙う、トナ…