ダンダダン
第8話「なんかモヤモヤするじゃんよ」
11月21日(木)放送分
「HUNTER×HUNTER」のゴン役などで人気上昇中の声優・潘めぐみさんと、「機動戦士ガンダム」のララァ役などの声優としても知られる母親の潘恵子さんが、さまざまな思いや出来事を交換日記形式でつづります。今回は、“潘ちゃん”ことめぐみさんが、意外な縁の話や数々の年末アニメについて語ります。
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みなさん、おはようございます! こんにちは、こんばんは、はじめまして! 潘めぐみです!
このあいさつも4回目に差しかかったところで、もう今年も残すところ、あと半月となりました。
年々、ゆく年くる年、本当に早く感じるのですが、振り返れば、とても長い道のりだったなと。それは、決してネガティブな意味ではなく、言うなれば、そう、充実感。
そして今年の仕事始めは「劇場版 HUNTER×HUNTER−緋色の幻影−」でしたが、仕事納めも「HUNTER×HUNTER」となりそうです。そう、「劇場版 HUNTER×HUNTER−The LAST MISSION−」です。
年始と年末がハンターとハンターにサンドされて、この一年、もしかして「HUNTER×HUNTER」なのでは? なんちゃって。
ということで、まずは、“潘さん”のご紹介にあずかりました、こちらの話題から。12月27日に公開される「−The LAST MISSION−」についてつづっていこうと思ったのですが、あまりにも思いがこもってしまったので、急きょ“特別編”として後日掲載することになりました。こちらもお楽しみに!!
さてさて、前回の潘さんのコラムに、よく2人で映画を見に行くという話題がありましたが、前作の「−緋色の幻影−」も一緒に見に行きました。今作の「−The LAST MISSION−」も一緒にと思っているのですが、どうだろう、お母さん。
あ、そういえばね、お母さん。今、ピザーラで「−The LAST MISSION−」の公開を記念してキャンペーンが実施されているんだって。
誰もが知っている、ピザーラ。実は、私が小さいころに公園で一緒に遊んでいた友達のお父さんとお母さんが立ち上げたのです。友達のお父さんとお母さんと仕事をさせていただけることの幸せ。その友達とは約20年ぶりの再会を果たすことができました。
この再会のきっかけとなった共通の知人が、ゲーム「ペルソナ」シリーズの主題歌などを歌っているのボーカリストの一人、川村ゆみさん。
食事の席で、ひょんなことから、ゆみさんとピザーラの話題になり、私と母は昔話に花を咲かせていたときのこと……。
「え、ピザーラの会長の浅野さん? 知ってるよ!」と、ゆみさん。「えぇーっ!?」驚きのあまり叫ぶ親子。人と人って、どこでつながっているか分からないね、お母さん。そんなこともあり、今、ピザーラは、友達のお父さんとお母さんは、「HUNTER×HUNTER」を応援してくれています。
ありがたいなあ。仕事をはじめてから、より思うようになったことがあります。この世の中は、ご縁で成り立っているんだなって。作品を見てくださったり、このコラムを読んでくださっているのも、何かのご縁です。ありがたいやあ。
さてさてそして、このコラムは、年内最後の更新になってしまうのですね。今年が終わる前に、いや今年が終わる1日前、いやいや5時間前に、皆さんのもとに届けたい! 彼らの生きざまを!
ということで、31日午後7時から、TOKYO MX・BS11にて「熱風海陸ブシロード3時間スペシャル!」に出演させていただきます! これは、アニメ「熱風海陸ブシロード」を楽しみ尽くす特別番組です。
「ブシロード」といえば、テレビのCMなどでもなじみのある「株式会社ブシロード」を思い浮かべる方も多いでしょう。ところが、「株式会社ブシロード」が設立されるよりも前に、この社名に由来する作品があったのです。
それが「熱風海陸ブシロード」。2003年にアニメ化が発表され、ラジオ、小説などのメディアミックス展開がなされていましたが、いまだアニメ化されていなかった企画とのこと。アニメ化に至らなかったことについては、たずさわっていた方々のさまざまな思いがあるとうかがいました。そして、「株式会社ブシロード」の木谷高明社長もそのお一人だと。
会社を起こす際、「熱風海陸ブシロード」という作品を忘れぬように、そしていつかアニメ化を!と誓いつつ社名に掲げたのが、今日の「株式会社ブシロード」なのだそうです。
10年という時をへて、アニメ化された「熱風海陸ブシロード」。作中で私は主人公の一人・アメ役を演じさせていただくことになりました。アメは、イセ国の巫女(みこ)姫で10代の少女。アメ本人の意志の強さ、真っすぐさ。姫としてのけだかさや強さ、責任。少女らしい無垢(むく)さやあやうさ、弱さ。魅力のいっぱい詰まった、だけど、どこにでもいるような普通の女の子。姫である前に少女であるということが、もう一人の主人公・スオウと心を通わすことで、わかってきた気がします。
今、あらすじのことを考えたり、アメのことをひもといていくだけでも、この「熱風海陸ブシロード」の中に、「勧善懲悪」や「表裏一体」の世界観があると思うのです。それぞれが、それぞれに守りたいものがあって、それが、生まれや環境、立場の違いで、対峙(たいじ)してしまっただけなんだって。
私たちの生きる現実にも置き換えることのできる、感情を、志を、生きざまを、武士道を、どうぞ見届けていただければなと思いながら、全身全霊で演じました。
私自身が「熱風海陸ブシロード」に出合ったのは、アメ役のオーディションの話をいただいたときです。あらかじめ作品のタイトルだけ聞いていたのですが、私の頭の中をよぎったのもまた社名である「ブシロード」でした。
しかし、オーディションを受けさせていただくにあたり、「熱風海陸ブシロード」について調べました。原作があるものなのかというところから、「熱風海陸ブシロード」から「株式会社ブシロード」に至るまでの道のりを……。それからアメ役のオーディションを受けさせていただいたので、アメ役に決まった時には、本当に身の引き締まる思いでした。
しかし、私も、アメも、決して一人ではありません。
今回「熱風海陸ブシロード」には、この物語のもう一人の主人公・スオウ役でKENNさん。さらには、このプロジェクト当初からのキャスト「P・K・O」の3人(鳥海浩輔さん、サエキトモさん、鈴木千尋さん)も参戦していらっしゃいます。
今回こうして10年前の「熱風海陸ブシロード」のプロジェクトからたずさわられてきた木谷社長をはじめとする方々と共にこの作品に関わらせていただくことができて、本当に光栄です。
「熱風海陸ブシロード」から「株式会社ブシロード」。そして「株式会社ブシロード」から「熱風海陸ブシロード」へ。
受けて、つないで、渡して。この思いを、この熱量を。大みそか、皆さんのもとに届けたい。
はあー…いやはやあ……、書けたあ……。
年内最後のコラム、ということで、本当だったら、もう少し細かく一年を振り返ったりしたかったんだけど、気づくのが遅かったなぁ。
だが悔いはない! 今、この瞬間、伝えたいことの全てをここにつづったもん!
ということで、今回もこのコラムを最後まで読んでくださった皆さんに感謝。
このコラムの第1回でも書いたことなのですが、こうしてコラムを読んでくださることも、作品を見てくださることも、その人の時間をいただくことなんだって、すごく思って、とてもありがたいことだと思うんです。
これを毎週あるレギュラー番組の30分で考えると、本当にその人のどれだけの時間に関わることができるのだろうと考えると、なんだかわくわくします。その作品が、登場人物が、誰かの人生において、何らかのきっかけになれたなら、それは本当にすてきなこと。
と、改めて思って、声優って本当にすてきな職業だなと実感するわけです。それもすべて皆さんのお陰です。
いつもたくさんありがとうございます! 今年もお世話になりました! 少し早いですが、また来年もよろしくお願いいたします!
と、ありきたりな言葉にも、ギュギュッと思いを詰め込んでみます。それでは、皆さん、潘さん、良いお年をー!
潘めぐみ(はん・めぐみ)=1989年、東京都生まれ。2008年に映画「櫻の園」の一般公募オーディションに合格し女優デビュー。ドラマ「オトメン−乙男−」のほか舞台などにも出演。11年に、100人を超えるオーディションをへて、アニメ「HUNTER×HUNTER」の主人公・ゴン役に抜てきされた。アニメ「ジュエルペット ハッピネス」の月影ちあり役、ゲーム「The Last of Us」のエリー役などを好演し注目を集めている。
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2024年11月22日 14:00時点
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