ソニー・コンピュータエンタテインメントの家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)4」が22日、日本でいよいよ発売される。欧米で先行発売され、わずか2カ月間で420万台を販売する人気ぶりだが、どんなゲーム機なのか。入手して一足先に体験しながら、気になったポイントを挙げてみた。
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PS4は、現行のPS3(2006年発売)の性能を大きく上回る高性能のゲーム機だ。高性能だけに重厚に思えるが、実際手に取ってみると、初代PS3よりも明らかに軽い。初代PS3は5キロで、PS4は2.8キロなので当然だが、高性能機をここまでコンパクトにしたことに驚かされる。重さだけでなく、大きさも予想以上にコンパクトだ。特に、初代PS3で9.8センチもあった厚みは、PS4は半分の5センチと少年マンガ誌2冊分。縦横の比較でも、PS3よりも一回り小さくなっている。
今回、このコンパクトなサイズは、これまでの新型機発売時よりも重要な意味を持つ。PS2は、前世代機にあたるPSのソフトが遊べたし、初期のPS3もPS2との互換性があったが、今のところPS4ではPS3のソフトが遊べない。今後もPS3のゲームを遊びたいなら、PS4を買ったからといってすぐにPS3を片付けるわけはいかない。新たにスペースを確保する上で、サイズの小ささはとてもありがたい。少年マンガ誌2冊分という厚みを生かす上では、別売りの縦置きスタンド(2394円)の導入も選択肢に入るだろう。
さらに両機を並べて使うなら、コンセントやテレビの接続端子、有線の場合はLAN端子もPS3と別に確保する必要がある。もちろん、ケーブルをつなぎかえれば問題ないが、遊ぶたびに抜き差しするのは手間だし、接触不良の原因にもなる。実際インターネットの通販でもHDMI端子のセレクターが人気を博している。購入の際はこうしたスペースの確保や周辺機器の用意も考えたい。
大きさだけではなく、デザインも注目だ。洗練されており、電源ボタンやUSBポート、ディスクの差し込み口は、初めてならうっかり見逃すのではと思えるほどの一体感がある。アクセスランプも本体の上部に点灯し、従来のゲーム機とは異なっている。
PS4を起動すると、まずメニュー画面となる「ダイナミックメニュー」が表示される。アイコンが縦と横に一列に並ぶPS3の「クロスメディアバー」のデザインと一見似ている。だが新メニュー画面は、メイン以外の表示部分が隠れる仕様になっているため、PS3の画面に慣れた人は、その表示方法に一瞬戸惑うかもしれない。
しかし、実際触ってみると、アイコンの切り替えスピードが速く、快適な仕様になっていることに気付く。コントローラーのPSボタンでシャットダウンできたり、「フレンド」や「トロフィー」の機能もあったりと、基本的な操作や機能はPS3を継承している部分が多く、PS3のユーザーならすぐに慣れるはずだ。
もう一つ留意したいのは、購入時期だ。PS4(カメラなしの低価格版)は、税抜き価格で3万9980円、5%の税込みで4万1979円になるが、4月1日から消費税が8%になるため、約1200円高くなる。また初回出荷版は、ゲームソフト「KNACK(ナック)」が付き、通常の1年保証に加えてさらに1年間分延長される。しかし、それ以降のPS4は、ソフトも延長保証もなくなる。
また、日本に先駆けて先行発売された欧米では、発売4カ月後の現在も品薄状態が続いており、今後も欧米への出荷が優先される可能性が高い。PS2、PS3の発売時と状況が変わり、携帯ゲーム機が主流となった日本で、据え置き機のPS4が売り切れるかどうかは未知数だ。しかし、日本で一度品切れになると、しばらく入手が難しくなるかもしれない。
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