タワーレコード新宿店：CD不況の中、アニメを増強　売り上げ1．3倍目指す

　CDショップ「タワーレコード　新宿店」（東京都新宿区）が17日リニューアルした。7階のアニメコーナーの売り場を約1．7倍に拡張し、アニメに特化した新業態店舗「TOWERanime（タワーアニメ）」の2号店として生まれ変わった。タワーレコードは“洋楽の聖地”として知られているが、CD不況が叫ばれ、閉店するCDショップも多い中、同店は固定ファンが多く、不況に強いとされるアニメ市場に目を付け、2010年からアニメコーナーを大々的に設置するなど独自の商品展開を行ってきた。今回の増強で、アニメコーナーは前年比売り上げの1．3倍を目指すという。

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　同店は1998年、JR新宿駅南口のファッションビル「フラッグス」にオープンした売り場面積3300平方メートルのCDショップ。2010年4月にアニメコーナーを大々的に設置し、12年4月のリニューアルでは、アニメ関連商品の在庫を約20％増やした。客層は30代以上の男性が多かったが、10年のアニメコーナー設置後は、女性や10代の客が増え、ファンが定着してきたという。今回のリニューアルでは、約168平方メートルに売り場を広げ、コミックの在庫を約5倍の約3000冊に増やし、約1600アイテムにもおよぶグッズの取り扱いも始めた。

　新宿はアニメグッズの専門店も多いが、花野顕店長は「スタッフによる熱がこもった手書きPOPなどタワーレコードらしさで勝負したい。イベントも開催しますし、お客様が撮影できる展示スペースやアーティストや声優のコメントも用意しているので、来店する楽しみを感じていただければ」と話しており、差別化を図っている。

　タワーアニメは、茨城県つくば市に昨年10月、1号店「タワーアニメ　LALAガーデンつくば店」をオープン。広報担当者は「1号店は、実験的な店舗だったが、客数が前年比で約1．5倍になるなど手応えがあった。新宿をタワーアニメの旗艦店としてアピールしていきたい」と話している。タワーレコード新宿店の営業時間は午前11時～午後11時。