SPECIAL EDITED VERSION 『ONE PIECE』魚人島編
第1話 再出発!集う麦わらの一味!
11月3日(日)放送分
出版中堅の竹書房(東京都千代田区)が、デジタル配信先行のマンガ雑誌を創刊した。4月17日から、auの電子書籍読み放題サービス「ブックパス」(月額562円、税抜き)で「近代漫画」を配信しており、同名の紙雑誌(389円、税抜き)が5月19日に発売される。出版業界初の試みについて、デジタル事業部の竹村響部次長に話を聞いた。
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−−電子書籍を先に配信して、1カ月後に紙の雑誌を出すのはなぜ?
大手出版社と同じことをやっていては勝てない。竹書房は、アマゾンの紙書籍の販売ランキングで年間44位だが、キンドルではマンガ配信のみで年間21位というように、2003年から電子配信に力を入れ、良い結果が出ている。「ブックパス」は電子書籍の読み放題サービスでは最大規模で、その層にアプローチしたかった。
−−現在は無料のマンガサイトもあるが、なぜ有料にしたのか。
電子書籍では、定額で買う人、半額なら買う人、無料にこだわる人の3パターンの客層がいる。月額料金を払って読む人は、情報の取得にどん欲で、「マンガを積極的に読みたい」と考えてる人たちで、その層を狙った。対価を払う人は、すべての作品を読む傾向にあるが、無料だとかえって作品を読まない傾向がある。
−−デジタルと紙で違う点は?
本格的な分析はこれからだが、作品の人気順が予想とは違っていた。紙の雑誌を作るとき、作品の人気は予想できたが、今回は想像より人気がフラットで驚いた。また、紙の書籍は価格は固定されているが、電子書籍は値引きがあるので、生鮮食料品を売るような感覚に近い。
−−ネットで先行すると、紙の売り上げに影響はないのか?
関係ない。むしろ電子と紙の両方で展開すれば、どちらの売り上げもアップすると思っている。ネットなどで電子書籍が出ると、紙の売り上げが予想より数パーセント上がるケースもある。ライフスタイルの多様化で、いろいろなニーズがあるということだ。さらに先行配信した電子書籍で読者の反応を見て、紙の雑誌で内容を変える……というように、従来にない方法も可能になるだろう。
−−今後は?
「近代漫画」では、さまざまなトライをするつもりだ。また7月には、皆さんが驚くような発表を考えている。マンガの読者を増やすためいろいろなことに挑戦をしたい。
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