水田伸生:WOWOWドラマに初挑戦「視聴者が見たいものを」 「Woman」坂元裕二と再タッグ

連続ドラマW「モザイクジャパン」で演出を手がけた水田伸生さん
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連続ドラマW「モザイクジャパン」で演出を手がけた水田伸生さん

 「Mother」や「Woman」でタッグを組んだ演出家の水田伸生さんと脚本家の坂元裕二さんが初めてWOWOWでタッグを組んだR15指定相当の連続ドラマ「モザイクジャパン」が18日から放送される。「視聴者が見たいものを作ることができる」とWOWOWのドラマを評価する水田さんに話を聞いた。

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 ドラマは、東京の証券会社をリストラされた常末理市(永山絢斗さん)が、帰郷した田舎町でAV業界を中心にさまざまな事業を手掛ける新鋭企業・GALAXYZに再就職し、破滅や成功、絶望、快楽を経験する……というストーリー。GALAXYZの若き社長・九井良明を高橋一生さん、同社に務める木内桃子をハマカワフミエさんが演じる。

 「AVなんて見たことも興味もなかった。プロットを見ても『こんなこともあるんだ』という感じだった」という水田さんだが「シナリオが上がって読んでみると脚本家が世の中に抱いている憤りや熱を感じた。その熱に突き動かされて現場が動く。優れた脚本は周りや現場を突き動かす力を持つ」と坂元さんの脚本を評価する。

 水田さんが同ドラマの演出を引き受けた経緯には、何度も共に仕事をしている坂元さんの脚本への信頼と同時に「正当なエンターテインメントができるだろうなというWOWOWへの“勝手な先入観”があった」ことも大きいという。「WOWOWの素晴らしさは(有料チャンネルのため)広告主やスポンサーの顔を考えなくていいところ。視聴者が見たいものを作ることができる」と満足そうな表情を浮かべる。

 同ドラマのヒロインには無名のハマカワさんを起用した。有名女優をキャスティングするのではなく、オーディションで選んだ理由を水田さんは「覚悟のある人を選びたかった」と説明する。「覚悟を知るためにオーディションを開催。会って世間話しかしていないです。オーディションって素顔で来る人はいないんです。オーディションというシチュエーションを演じている。普通に会話する方が俳優にとって難易度も高いし、テンポ、せりふ回し、感性、感受性が分かる。ハマカワさんには覚悟を感じた。“腹がすわっている”女性を選びました」と明かした。

 AV業界が舞台ということに目が行きがちだが、水田さんは「AV業界の設定は手段であって目的ではない」と言い切る。「あくまでも皆さんにお伝えしたい、感じてもらいたいことが効果的に伝わるのがモザイクなのではないかと思い、モザイクをテーマにした。(キャスト、スタッフと)心を合わせて作った作品です」とアピールした。ドラマはR15指定相当。WOWOWプライムで18日から毎週日曜午後11時放送。全5話。

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