話題のライトノベルの魅力を担当編集者が語る「ラノベ質問状」。今秋、テレビアニメがスタートする「甘城ブリリアントパーク」（賀東招二さん作、なかじまゆかさんイラスト）です。ファンタジア文庫編集部の担当者に作品の魅力を聞きました。

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　−−この作品の魅力は？

　「甘城ブリリアントパーク」は、成績優秀、眉目秀麗（びもくしゅうれい）、最強無敵……っぽいのだけれど、ナルシストで“ぼっち”な主人公・可児江西也（かにえ・せいや）が転校生の美少女・千斗（セント）いすずから遊園地デートに誘われる（こめかみにマスケット銃を突きつけられながら）、ところから始まります。

　え？　誘われているというよりは、脅されてる？　いえいえ、間違いなく美少女からのお誘いです！　……多分。しぶしぶ承知して向かった先はダメなデートスポットの代名詞として名高い遊園地・甘城ブリリアントパーク。そこで西也はラティファという“本物”のお姫様に引き合わされ、「あなたにこの『甘城ブリリアントパーク』の支配人になってほしいのです」と頼まれるのだが……！？　という、テーマパーク・リビルディング・コメディです！

　−−作品が生まれたきっかけは？

　原作者の賀東さんいわく、7～8年前にいろいろあったネタの一つで、遊園地で子供相手に遊んでいる着ぐるみを見て「あれで子供が嫌いだったらおもしろいよね」と思ったのがきっかけ、とのことでした。仕事が終わったら、近所の居酒屋でクダを巻いたり、ほかの遊園地への移籍を考えていたりとか（笑い）。イメージ的に、映画でいうと「メジャーリーグ」や「フル・モンティ」みたいな感じですね。

　−−作家さんとイラストレーターさんはどんな方でしょうか？

　作家の賀東さんは「フルメタル・パニック！」を書かれていたこともあり、やっぱりメカや洋画にめちゃくちゃ詳しいです。そして何よりお酒好き。一緒にお酒を飲むことが多いので、気がつけば僕の体重がとんでもないことに（笑い）。賀東さんはあんまり体重が変わらないのになぜ……！　呼吸法とかが違うのかもしれません。

　イラストレーターのなかじまゆかさんは本当に可愛いキャラクターから、着ぐるみ（もちろん中の人などいません）まで、賀東さんと僕の多種多様なむちゃぶりに120％のクオリティーでお応えしてくれる、ハイパーイラストレーターさんです！　なかじまさんには足を向けて寝られません……！

　−−可児江（カニエ・ウェスト）やラティファ（クィーン・ラティファ）らヒップホップに関連する名前のキャラクターが登場しますが、賀東さんの趣味なのでしょうか？

　まさに賀東さんの趣味です！！！　元ネタがいくつ分かるか、ぜひ挑戦してみてください。ちなみに僕はロック好きです！　あ、聞いてませんか。そうですか……。

　−−編集者として、この作品にかかわって興奮すること、逆に大変なことについてそれぞれ教えてください。

　やっぱり、普通のラノベ（何をもって普通のラノベとするのかは難しいところですが）ではできないことを体験していることですね！　賀東さんとアメリカに取材に行ってひどい目にあったり、賀東さんと某有名テーマパークに取材に行って、「ああ、そういうご関係（？）」的な目で見られたり、めちゃくちゃ暑い中着ぐるみ（何の着ぐるみかは言えませんが）を着て坂を駆け上がったりとかとか。あれ、目からなぜか汗が……。冗談はさておき、テーマパークを題材にしたライトノベル、という非常にまれな作品にチャレンジできて本当に楽しいです！

　−−今後の展開は？

　まずは、皆さんも楽しみにしていてくれているであろう、京都アニメーションさん制作のアニメが今秋放送予定です！　まだ情報が少ないと思ってらっしゃる方も多いかもしれませんが、これからドシドシ新情報が出て行くと思いますので、ぜひご期待ください！

　また、原作スペシャルサイト（http://amaburi.jp/）では「モッフルにおまかせ」という、リアルに登場したモッフルが暴れまくる（！？）動画が今後もたくさん登場しますし、10月には原作5巻と、「甘城ブリリアントパーク」のスピンオフ作品「甘城ブリリアントパーク　メープルサモナー」も同時発売予定です！

ほかにも、「甘城ブリリアントパーク原作ツイッター」（@amaburi_gensaku）では今後楽しい情報盛りだくさんでつぶやいていきますので、ぜひフォローしてみてください！

　−−最後に読者へ一言お願いします。

　「甘城ブリリアントパーク」はこれから小説はもちろん、アニメにコミックに4コマにグッズに着ぐるみ（！？）に動画にと、どんどん盛り上がっていきますので、ぜひとも応援よろしくお願いします！

ファンタジア文庫編集部　森井