ダンダダン
第8話「なんかモヤモヤするじゃんよ」
11月21日(木)放送分
劇場版アニメ「ポケモン・ザ・ムービーXY 『破壊の繭とディアンシー』 同時上映『ピカチュウ、これなんのカギ?』」(湯山邦彦監督)がヒット中だ。「破壊の繭とディアンシー」は、毎年夏に公開されているポケモン映画の17作目で、新シリーズ「ポケモン・ザ・ムービーXY」の第1章となる。同時上映の短編「ピカチュウ、これなんのカギ?」ではナレーションをアイドルグループ「AKB48」の“まゆゆ”こと渡辺麻友さんが担当している。渡辺さんにアフレコの感想や子供の頃から好きだという「ポケモン」について話を聞いた。
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「物心ついた時から自然と『ポケモン』が日常の中にありました」と笑顔で話す渡辺さんは、短編ナレーションを担当することが決まった時の心境を、「最初に聞いた時は驚きました」と明かす。そして、「自分が歴史ある『ポケモン』に参加できるというのがすごくうれしかったのですが、最初は信じられませんでした。子供の頃から見て育ってきた『ポケモン』に出られるというのは光栄で、とにかくうれしかった」と振り返る。
ナレーションという役割に対して、「作品の中で重要な役割だと思いますし、難しそうだなと思っていました」といい、「ナレーションの経験があまりなかったので、今回お話をいただいて『できるかな?』という不安もありましたが頑張りました」と渡辺さん。自身のナレーション収録について「短編作品はポケモンたちだけでお話が展開されていき、ほとんどのポケモンが鳴き声で会話をしているので、見ている側としては、感情はなんとなく伝わってくるけれどお話的にはどうなっているか分からない」と作品について説明し、「そこに私のナレーションが入って説明を入れたりするという、かなり重要な役割。見てくれるのは子供たちなので、子供たちに向けて語りかけるような優しい声のトーンなどはすごく意識してやりました。難しくもあったのですが、新鮮で楽しかったです」と手応えを感じた。
今回のナレーションに対する周囲の反響を聞くと、「(AKB48の)メンバーの子も『すごいね』と言ってくれたり、『おめでとう』とか『(映画を)見るねー』とかみんなすごく喜んでくれました」と笑顔を見せ、「『ポケモン』はみんな大好きなんだなと思いました」と実感を込める。これまで声優経験もあった渡辺さんだが、「アフレコも難しいですが、ナレーションはナレーションでまた違った難しさがありました」と少し勝手が違ったという。続けて「難しいことを一つ達成できるとやりがいや達成感を感じて楽しかったです」と新たな経験が積めたことを喜ぶ。
長編とはまた違った味わいで楽しめる今回の短編作品は、“かぎたばポケモン”の「クレッフィ」が主役。クレッフィの持つカギを使ってさまざまな場所へ行けるというストーリーについて、「クレッフィのカギを使ってピカチュウたちは冒険の旅に出かけ、いろんな世界を巡っていきます。行く先々でいろんな出来事があり、ちょっとした事件やハプニング、ピンチになる時もあって、見ている側もハラハラドキドキする展開が待ち受けています」と説明。作品を見た感想を「すごく楽しいですし、何よりポケモンたちがみんな愛くるしくて可愛い」と満面の笑みを浮かべ、「そこに癒やされました」と語る。
ちなみに、映画と同じくカギを使ってどこへでも行けるとしたらどこへ行きたいかという質問に 「海外ですね」と笑顔で答えた渡辺さんは、「フランスに行きたい」という。「古い建築物や西洋のお城とかがすごく好きで見てみたい」と理由を語り、「ずっと行きたくて、行きたいという思いが日々募るばかり」と切実な思いを訴える。
ポケモンの魅力を、「ポケモンたちがすごく愛くるしくて、それぞれ個性的で魅力的。そこが好き」と語る渡辺さん。「ポケモンたちのキャラクター性もありますし、(ポケモン)トレーナーとポケモンの絆や友情だったり、愛情とか命の大切さとか、そういう私たちの日常の中でも生かせるというか通じるものがたくさんストーリーの中に入っているので、見る側の私たちからしてもたくさん得るものがあるし、勉強にもなる」と幅広い世代に愛される理由について分析し、「『ポケモン』はストーリーの奥が深いので、そういうところが強く深く心の中に残る理由なのではと思います」と持論を展開する。
ナレーションの出来を100点満点で自己採点すると? しばらく考えたのちに出した答えは「64点」。「精いっぱい頑張ったつもりですが、実際に完成したものを見ると、全然まだまだだなと」と反省する。特に気になったところは、「自分がやっているからというのもありますが、もっと世界観に溶け込めただろうし、もっとできたかなと思う」と振り返り、「自分に厳しいタイプなんです」と言って笑う。そして、「今の自分にできる精いっぱいを出し切ったので、今回の経験を次に生かしてどんどん成長していきたいなと思います」と力を込める。
◇ポケモン役挑戦に意欲
今回は短編のナレーションでの参加となったが、今後、劇場版「ポケモン」シリーズに参加するチャンスがあれば、どのような役をやりたいかを聞いた。渡辺さんは「ポケモンがやりたいです!」と即答し、「可愛い感じのポケモンをやりたい。今までいくつかアフレコをやらせていただいて、当たり前ですが人間の役が多かったので(笑い)、人間ではないポケモンという新しいジャンルに挑戦してみたいです。楽しそう!」と目を輝かせる。そして、「(鳴き声だけで演じるというのは)難しそうだけれど、ポケモンたちが鳴き声で感情をあらわにしているのを見ていて、すごく伝わってくるものがあるし、すごいと感じるので、自分がやってみたらどうなるのかなと思いますね」と期待に胸をふくらませる。
さらに、今後挑戦してみたい仕事については、「お芝居が好きなので、ドラマや映画、舞台とかミュージカルとかにすごく興味があり、やってみたい」といい、ナレーションについても「またぜひやってみたいです」と意欲を見せる。最後に、今作の見どころを「ピカチュウたちの不思議な冒険の旅を、自分も一緒に体験しているようなすごく楽しい気分になりますし、ハラハラドキドキな展開も待ち受けていて心からワクワクできる作品になっています」と紹介し、「見に来ていただいた方の夏休みの中での一番思い出に残るような作品になったらいいなと思うので、皆さん、映画館でご覧になっていただけたらうれしいです」とメッセージを送った。映画は全国東宝系で公開中。
<プロフィル>
1994年3月26日生まれ、埼玉県出身。AKB48チームBに所属し、2012年にはシングル「シンクロときめき」でソロデビューを果たす。劇場版アニメ「ねらわれた学園」(12年)で初の主演声優を務め、「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々:魔の海」(13年)で吹替え版声優に初挑戦した。また、今年6月に開催された第6回AKB48選抜総選挙で自身初の1位に輝いた。
(インタビュー・文・撮影:遠藤政樹)
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