リーアム・ニーソンさん主演の映画「フライト・ゲーム」(ジャウマ・コレットセラ監督)が6日に公開される。高度1万メートルを飛ぶ旅客機に匿名の脅迫メールが届き、20分に1人殺されるという異常事態に、ニーソンさん演じる航空保安官が挑む。乗客の一人にジュリアン・ムーアさんがふんしているほか、英テレビシリーズ「ダウントン・アビー~貴族とメイドと相続人~」(2010~14年)で人気を得たミシェル・ドッカリーさんが客室乗務員役で出演している。
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航空保安官のビル・マークス(ニーソンさん)は、ニューヨーク発ロンドン行きの飛行機内で、あるメールを受け取る。それは「1億5000万ドル(約157億4000万円)を送金しなければ、20分ごとに人を殺す」というもの。マークスは、客室乗務員のナンシー(ドッカリーさん)や、隣に座ったジェンと名乗る乗客(ムーアさん)の協力を得て、犯人を捜し出そうとする。ところが、犯人の指定口座がマークス名義だったことから、彼も容疑者リストに挙がってしまい……という展開。
メールを送り付けてきた人物は機内にいるようだが、乗客146人の中、誰がその人物かが分からない。携帯メールの画面をスクリーン上に映し出し、マークスとその人物のやりとりを見せる演出が、緊迫感を盛り上げる。乗客の視線や交わされる会話などが伏線として張り巡らされ、ムーアさん演じるジェンの謎めいた行動も猜疑(さいぎ)心をあおる。前半は犯人との頭脳戦を中心に比較的静かに進むが、後半は爆弾騒ぎが起こるなど怒涛(どとう)の展開が待ち受け、作品のメリハリは十分。ニーソンさんも期待にたがわぬアクションを見せてくれる。メガホンをとったのは「アンノウン」(11年)でもニーソンさんと組んだコレットセラ監督。「それでも夜は明ける」(13年)で米アカデミー賞助演女優賞を獲得したルピタ・ニョンゴさんが客室乗務員の一人を演じている。6日から新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほか全国で公開。(りんたいこ/フリーライター)
<プロフィル>
りん・たいこ=教育雑誌、編集プロダクションをへてフリーのライターに。映画にまつわる仕事を中心に活動中。大好きな映画はいまだに「ビッグ・ウェンズデー」(78年)と「恋におちて」(84年)。
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