岡本貴也さんの小説を基に俳優の岡田将生さん主演で実写化した「想いのこし」(平川雄一朗監督)が22日に公開される。今作は、岡本さんの小説「彼女との上手な別れ方」が原作で、金と女にしか興味がない男が世に未練を残した幽霊の最後の願いをかなえるため、奔走する姿を描いている。金と女に目がない“ダメ男”ながらも幽霊と出会ったことで成長していく青年を岡田さんが体当たりで表現。ポールダンサーの幽霊役の広末涼子さんのつやっぽい演技も見逃せない。
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金と女に目がない29歳のダフ屋・ガジロウ(岡田さん)は、ある日、交通事故に遭遇。幸い無傷ですんだが、事故で亡くなったポールダンサーのユウコ(広末さん)らが目の前に現れる。ユウコは小学生の一人息子・幸太郎(巨勢竜也君)を残してきたこと、ルカ(木南晴夏さん)は結婚式が目前だったこと、ケイ(松井愛莉さん)は同級生に思いを寄せていたこと、元消防士のジョニー(鹿賀丈史さん)はやり残した仕事と、それぞれ現世に未練を残して成仏できない“想い”を抱えていた。ユウコたちは自分たちの姿が見えるガジロウに、金と引き換えにやり残したことの代行を依頼。ガジロウは嫌々ながらも大金に目がくらみ未練の解消を引き受けたのだが……というストーリー。
ある日、突然死んでしまったら……というのは、誰しもが一度ならず考えたことがあるだろう。重めなテーマだが、主人公のガジロウがチャラ男だったり随所にコメディータッチの演出が仕込まれているなど、泣けるのに思わず笑ってしまう作品に仕上がっている。軽い気持ちで笑っていると、次の瞬間には涙腺を刺激されるなど緩急が利いた展開が興味深く、見る者の心を引きつける。ウエディング姿で結婚式をしたり女装姿でポールダンスを踊ったりと多彩な格好で楽しませてくれる岡田さんの演技や、4人の幽霊たちが消えていくシーンには素直に感動でき、登場人物たちを思うといとおしく切ない気持ちでいっぱいになる。本当に大切なものは何か……一日一日を懸命に生きることの大事さとを改めて思い知らされる。丸の内TOEI(東京都中央区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)
<プロフィル>
えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。
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