米俳優のブラッド・ピットさんが主演と製作総指揮を務める「フューリー」(デビッド・エアー監督)が28日に公開される。今作は、第2次世界大戦末期を舞台に、「フューリー(=激しい怒り)」と命名された戦車で、最後の抵抗としてドイツ軍に立ち向かった米軍兵士5人の想像を絶する1日の出来事を描いている。強い絆で結ばれた男たちの人間模様に加え、映画史上初めて本物のティーガー戦車を使用するなどリアリティーを追求した白熱の戦闘シーンは必見だ。
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1945年4月、ナチスが支配するドイツに侵攻する連合軍の中にウォーダディー(ピットさん)と呼ばれる米兵がいた。戦場での経験を数多く持つベテラン兵士のウォーダディーは、自ら“フューリー”と名付けたシャーマンM4中戦車に3人の兵士とともに乗り込み、戦地で戦っていた。ある日、ウォーダディーの部隊に戦場を経験したことがない新兵のノーマン(ローガン・ラーマンさん)が配属される。戦闘が繰り返される中、ドイツ軍の攻撃を受け、他の部隊はほぼ全滅。ウォーダディーの部隊はなんとか生き残るが……というストーリー。
リアルで緊張感に満ちた極限の状況を描くのが得意なエアー監督が、今作の最大の見どころとなるド迫力の戦闘シーンを生み出した。圧巻の場面が出来上がった要因の一つが、世界で唯一、稼働が可能というティーガー戦車だ。本物の戦車を使うことで説得力が増していることは間違いない。もちろん、砲弾の弾跡や直撃弾、跳弾などの戦車にまつわる表現が従来のものとは異なることも臨場感を高めている。リアルな戦車戦だけでなく男たちのドラマも熱く、ピットさん演じるウォーダディーが人知れず苦悩する姿にジーンとさせられ、物語が佳境に進むにつれて5人の絆が強まっていくさまに胸が熱くなる。いきなり戦場へと放り込まれるラーマンさん演じるノーマンは、戦争への戸惑いを見せつつ、次第に成長していく姿を見事に演じている。戦争が題材なだけに好みは分かれると思うが、平和であることの素晴らしさを感じさせてくれる作品だ。戦車からの視界を再現した映像の緊張感を大スクリーンで体感してほしい。TOHOシネマズ日劇(東京都中央区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)
<プロフィル>
えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。
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