日本最大の同人誌即売会「コミックマーケット(コミケ)87」が28日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開幕する。屋内イベントでは国内最大規模の50万人以上(3日間)が来場する“お祭り”を直前に控え、コミケ期間中に“売り上げ日本一”を記録する会場近くのローソン国際展示場駅前店は既に臨戦態勢に入っている。
ウナギノボリ
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コミケは、マンガや小説、ソフトなどさまざまなジャンルの創作物を扱った同人誌の即売会。1975年に始まり、現在は夏と冬の年2回、それぞれ3日間にわたって開催されている。開場前から長蛇の列ができることで知られ、昨年夏のコミケ84では3日間で鳥取県の人口約57万人を超える過去最多の約59万人が来場。屋内イベントとしては国内最大規模の人出でごった返すその混雑ぶりから、「人の熱気で雲ができる」「会場の現金自動受払機(ATM)が空になった」……などさまざまな都市伝説で彩られている。
「コミケ期間中、日本一の売り上げを記録するコンビニがある」というのもそういった都市伝説の一つだが、ローソンの関係者に取材すると「国際展示場駅前店はコミケ開催中、ローソンでは日本一の売り上げです」と認めており、都市伝説は本当だったのだ。
関係者によると、同店はコミケ期間中、おにぎりが1日約5000個飛ぶように売れ、期間中に店内で限定販売するアニメ関連のオリジナルグッズには1000人以上の列ができ、全体の売り上げは普段の約10倍を記録するという。このため、スタッフは通常、1日6人ほどだが、コミケ期間中は「スペシャリスト」と呼ばれる“精鋭”約40人を招集しており、期間中は在庫切れを来さないよう大量の食料や飲料を搬入するなど既に臨戦態勢だ。
ビッグサイト内にもコンビニはあるが、ローソン国際展示場駅前店がコミケ来場者の支持を集めているのは、コミケと“同化”しているからだ。12年夏のコミケ82では「魔法少女まどか☆マギカ」などのオリジナルグッズを制作。店の外装も「魔法少女まどか☆マギカ」の幕を張るなど“コミケ仕様”にする徹底ぶりで、3000円の同グッズ3000セットが売り切れるほど人気を集めた。コミケのたびに売り出される同店のオリジナルグッズを求めるファンの列はもはや風物詩となっている。
関係者は「コミケに合わせて特化した店舗にしている。中途半端にはできない」と語っており、店を挙げてコミケを盛り上げようという“本気さ”が伝わってくる。今冬は、「劇場版魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語」「弱虫ペダル GRANDE ROAD」「アイドルマスター シンデレラガールズ」といった人気アニメのオリジナルグッズを販売。関係者は「今冬もファンの方のために臨戦態勢で頑張ります」と話しており、例年通り、今冬のコミケも“場外”の熱気が話題になりそうだ。
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