注目映画紹介:「劇場版 蒼き鋼のアルペジオ」 メンタルモデルの可愛さと戦艦のカッコよさ

(C)Ark Performance/少年画報社・アルペジオパートナーズ
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(C)Ark Performance/少年画報社・アルペジオパートナーズ

 海洋SFマンガ「蒼き鋼のアルペジオ」の劇場版アニメ「劇場版 蒼き鋼のアルペジオ アルス・ノヴァ DC」(岸誠二監督)が31日に公開される。「蒼き鋼のアルペジオ」は、マンガ家ユニット「Ark Performance」が「ヤングキングアワーズ」(少年画報社)で連載中のマンガが原作で、2013年にはテレビアニメが放送された。劇場版はテレビアニメ全12話を再編集し、新作エピソードを加えた2部作で公開される。テレビシリーズを手掛けた岸監督はじめ、声優も興津和幸さんらテレビ版メンバーが続投。温暖化の影響で海面上昇した世界を舞台に、人類と謎の「霧の艦隊」の戦いが繰り広げられる。

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 21世紀中盤、温暖化に伴う海面上昇の混乱の中、世界各地に現れた「霧の艦隊」が全海域を封鎖してしまう。ある日、横須賀の海洋総合学院の士官候補生・千早群像(声・興津さん)の前に、霧の艦隊の潜水艦「イ401」が出現。敵であるはずなのに、そのメンタルモデル・イオナ(声・渕上舞さん)に導かれ、群像は閉塞した現状を打破するためイ401に乗り込む。イ401の艦長として霧の艦隊と戦う群像の元に日本政府から極秘の依頼が舞い込み、対霧最終兵器「振動弾頭」のサンプルをアメリカに届けるために出発するが……というストーリー。

 テレビシリーズから約1年を経て公開される待望の続編は、テレビ版の再編集だけかと思いきや、40分近くもの完全新作エピソードが追加されていてうれしい限り。とはいえ劇場版は2部作のため、今回の新作部分は新たな物語の“序章”的な感じだが、群像たち以外の人類の動向も描かれるなどスケールアップ。新たなキャラクターも登場するなど盛り上がりを感じさせる。テレビ版12話を再構成したパートもイオナにスポットを当てつつ、見事にまとめられている。テレビシリーズでは少々物足りないと感じていた、艦隊同士のバトルが盛り込まれ、砲撃戦やメカアクションも堪能できる。キュートなメンタルモデルたちと戦艦のカッコよさにしびれまくれる作品だ。31日から新宿バルト9(東京都新宿区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)

 <プロフィル>

 えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。

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