エヴァンゲリオン:謎の“無号機”誕生の裏側 荒牧監督に聞く

(C)カラー(C)nihon animator mihonichi LLP.
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(C)カラー(C)nihon animator mihonichi LLP.

 ウェブ配信中の人型兵器・エヴァンゲリオンの“無号機”が登場する短編3DCGアニメ「evangelion:Another Impact(Confidential)」(荒牧伸志監督)が話題を集めている。荒牧監督の「エヴァンゲリオンを好きにさせてもらえないか?」という提案に、「エヴァンゲリオン」などで知られる庵野秀明監督が率いるスタジオカラーが快諾したことによって誕生した企画。「反応がすごい! 想像以上」と話す荒牧監督に誕生の裏側を聞いた。

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 アニメは、“別の場所、別の時”に、秘密裏に開発と実験が進められていた“Another No.=無号機”が、人間の制御を受け付けず、暴走を始める……という展開で、スタジオカラーと「ニコニコ動画」を運営するドワンゴの共同企画「日本アニメ(ーター)見本市」の第12弾として制作。「アップルシード アルファ」などの荒牧監督がメカニックデザインも担当した。アニメは「日本アニメ(ーター)見本市」のホームページで配信されている。

 荒牧監督と庵野監督は、1980年代にアニメ「メタルスキンパニック MADOX−01」を制作するなど旧知の間柄だったといい、短編の企画を打診された荒牧監督は、おそるおそる「エヴァンゲリオン」を題材とした作品を提案。「ハードルが高いと思ったが、意外にもOKをもらえた」と快諾を得たという。また、「エヴァンゲリオン」は庵野監督の代表作だが、荒牧監督は「ノーチェックでいい……と言われた。プレッシャーですよね」と明かす。

 3DCGアニメの“名手”として知られる荒牧監督。「『パシフィック・リム』など日本のコンテンツに影響を受けた映画をハリウッドがやっている(という)ことを手放しで喜べない。日本の意地を見せたい」と今作に込めた熱い思いを語る。制作は短期間だったが、考えられる最高のスタッフを集めたという。

 “無号機”は盲目のエヴァンゲリオンであることも話題になっている。盲目になった経緯は「デザインを手がけた竹内敦志さんに『盲目のエヴァで』と言ったようなのですが、記憶がないんですよね……」とあやふやだという。

 荒牧監督は「僕が考えていたエヴァらしさを押さえた。自分なりの見せ方ができた」と出来栄えに満足している様子。「長編版も見てみたい……」という声もあるが、「今回くらい(の長さ)が楽しかった。これ以上となるといろいろ難しくなりますよね……」と話していた。

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