KUMIさんとNAOKIさんによる音楽ユニット「LOVE PSYCHEDELICO(ラブ・サイケデリコ)」が、デビュー15周年記念ベストアルバム「LOVE PSYCHEDELICO THE BEST 1」と「LOVE PSYCHEDELICO THE BEST 2」を18日に同時リリースした。2000年のデビュー曲「LADY MADONNA~憂鬱なるスパイダー~」やビートルズのカバー「Help!」など計32曲を収録したこの2作は、2人ともお互いが「どっちの船にも乗れる」というほど強い信頼関係を持ち、共同作業で作り上げてきた“デリコ・サウンド”を堪能できる内容になっている。2人に、15年間の思い出や制作エピソードなどについて聞いた。
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−−全32曲のうち22曲がタイアップ曲だそうですね。
NAOKIさん:竹中(直人)さんの監督映画(「R−18 文学賞 vol.1 自縄自縛の私」の主題歌「No Reason」を担当)の時は、「KUMIちゃん、なんか1曲書いてよ」っていうところから始まったり。「This way」(笑福亭鶴瓶さんがMCを務めるTBS系トーク番組「A−Studio」のテーマソング)は、もともと鶴瓶さんとお友達というか、落語に呼んでもらったり可愛がっていただいて。そんな中、鶴瓶さんが自分の番組「A−Studio」をやるっていう時にお声を掛けていただいて、この曲をプレゼントしたというか。別に鶴瓶さんのことを思い浮かべてこの曲に決めたわけじゃないんですけどね(笑い)。
−−特に印象的な曲はありますか?
KUMIさん:「Freedom」は制作期間が長くかかりましたね。ちょうど自分たちのプライベートスタジオが完成して、最初に作り始めた曲で、いろいろ試行錯誤しながらスタジオで作っていた思い出があります。
NAOKIさん:半年以上やってたよね。それでちょうど出来上がってきた頃に、NHKの方が聴きに来てくれて「おお、いいじゃん。この曲持って帰っていい?」って言ってそのままNHKの「MLB アメリカ大リーグ中継」のイメージソングになったり。振り返ってみれば、そういう人と人とのつながりが“タイアップ”という言葉になるのかなって。
−−LOVE PSYCHEDELICOといえば、やはり日本語と英語を織り交ぜた歌詞が特徴的だと思うのですが、このスタイルはどのように生まれたんですか。
NAOKIさん:偶然というか、確信犯ではないんです。「LADY MADONNA~憂鬱なるスパイダー~」っていう僕らのデビュー曲は、デビューよりずいぶん前の学生時代に2人で初めて録音した曲で、これはその学生の時のテイクなんですよ。その時点で、2人で書いてみるかって言ってやったら、できただけだよね。
KUMIさん: 歌詞だけでももちろん成り立つんだけれども、言葉や歌詞だけでメッセージを届けようっていう感覚ではなく、響きとして世界を作れるか、というか、音と一体になって生命力を持つものだから、総合的に(歌詞を)見ますね。
−−なるほど。ところでお2人は、この15年間、あまりメディアへの露出はなかったですよね。その理由は?
KUMIさん:それこそデビュー当時は、曲を出すのが精いっぱいで、インタビューにしても、自分たちの音楽を言葉で伝えなきゃいけないっていう場面を全く想定していなくて……。
NAOKIさん:レコード会社に“プロモーションビデオ(PV)を撮ります。(宣伝用に)写真も必要なんだけど”って言われた時は「なんで?」って。
KUMIさん:「写真はいらないです」って言って。「いや撮るから」って言われて「いやいや、いらないです」って(笑い)。でも強引に「撮るから」って言われて。プロモーションビデオ(撮影)の時は、台湾に行くからって言われて「台湾に行けるの?」ってついていったら、「ハイ、歌って」って言われて「えっ!?」っていう。だから、ずっと怖い顔して歌っている作品になっちゃったんですけど(笑い)。それぐらい世間知らずで。
−−音楽に対してはすごく職人気質(かたぎ)なイメージの2人ですが、音楽以外で楽しいと思う時はどんな時ですか。
KUMIさん:なんでも楽しいですけどね。お料理したり、お掃除したり、ヨガをやってみたり映画を見たり。歌を歌うので自分の体には向き合う方だと思います。外食はほとんどしないですね。今日もお弁当持参で(笑い)。
NAOKIさん:僕は最近、両親との時間を大切にしてますね。静岡の実家によく帰って、家族との時間をエネルギーにして、また東京に戻って来てっていうすごく人間的なリズムが日常に入ってきていて。ここ1年くらいのことですけど、それがまた音楽との距離感を新しくしてくれている気がします。
−−そして最近では、宇多田ヒカルさんのカバーアルバム「宇多田ヒカルのうた−13組の音楽家による13の解釈について−」に「光」という楽曲で参加していますね。
NAOKIさん:自分たちのルーツ(米国の西海岸の音楽)と照らし合わせて、この曲なら表現できるかもしれないっていうので選ばせてもらいました。リズム&ブルースの曲に触れるっていうのがなかなかないので、それはスリリングで面白かったな。結局リズム&ブルースじゃなくなっちゃったけど(笑い)。
−−それでは、この15年間を振り返りつつ、今後の抱負を聞かせてください。
KUMIさん:音楽がどんどん自分の中で深まってきて、日常的に音を出すことがやっと自分たちのライフワークになってきた感じがします。ずっと音楽はやっていきたいですね。
NAOKIさん:次の曲のことを考えるのが精いっぱいかな。それがよくなかったらその次はないから、すごく地道だけど、次の曲を作り続けること。アルバムのために曲を量産するんじゃなくて、1曲1曲書いたものがアルバムになると思ってるし、それを続けてきた15年だった気がしますね。
<プロフィル>
ボーカルのKUMIさんとギター、ベースなどを担当するNAOKIさんによるユニット。2000年にシングル「LADY MADONNA~憂鬱なるスパイダー~」でデビュー。2人が初めてはまったポップカルチャーは、KUMIさんがクリストファー・リーブさんの主演映画「スーパーマン」、NAOKIさんが、マンガ家でキャラクターデザイナーの安彦良和さん。KUMIさんは「シスコ(米国のサンフランシスコ)にいた3、4歳の頃で、たぶん初めて見た映画。『鳥だ、飛行機だ、いやスーパーマンだ!』っていうので有名な、あの空を飛ぶシーンが好きでした」と話した。NAOKIさんは「音楽を始める前は絵を描くのが好きで、最初に憧れたイラストレーターが、『機動戦士ガンダム』のアムロとかのキャラクターデザインをしてる安彦良和さん。小学校の頃から安彦さんと同じ画材を買ったり画集を買って、いつもまねして描いてました。安彦マニアでしたね」と話した。
(インタビュー・文:水白京)
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