話題のアニメの魅力をクリエーターに聞く「アニメ質問状」。今回は、人類と吸血鬼の死闘を描いたアニメ「終わりのセラフ」です。NBCユニバーサル・エンターテイメントの服部健太郎プロデューサーに作品の魅力を語ってもらいました。

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　－－作品の概要と魅力は？

　ズバリ「ダークファンタジー」です。突如現れた吸血鬼に人類が支配され、主人公・百夜優一郎と百夜ミカエラは吸血鬼の地下都市に何年もとらわれてしまいます。脱出しようとする2人ですがミカエラが犠牲になってしまい、1人生き延びた優一郎は復讐（ふくしゅう）を誓い吸血鬼殲滅（せんめつ）部隊に入隊。なのにミカエラがなんと吸血鬼になって生きていて……。まるでロミオとジュリエットのように引き裂かれる優とミカ、吸血鬼に天使。そして軍服姿の刀剣男子まで出てきちゃういろいろとおいしい作品です。

　－－アニメにするときに心がけたことは？

　原作ファンに喜んでいただくことを一番意識しています。ポイントは「キャラ」と「アクション」。キャラのせりふやデザインは原作者にすべてチェックしていただき、キャストも豪華な皆さまにお集まりいただくことで、登場人物の魅力を最大限に引き出せるように努めました。またアクションは何といってもアニメならではの付加価値だと思います。基本は人間VS吸血鬼のバトル作品ですので、「進撃の巨人」でお墨付きのWIT STUDIOにアニメーション制作をお願いさせていただいたのは、担当として一番こだわった点ですね。実際、徳土大介監督、キャラクターデザイン・総作画監督の門脇聡さんをはじめとする「進撃の巨人」でも大活躍の実力派スタッフがセラフを手がけてくださっています。

　－－さまざまなキャラクターが登場しますが、視聴者の間で一番人気があるのは、どのキャラクターでしょうか？

　やはり一瀬グレン中佐でしょうか。新宿を吸血鬼から奪還した日本帝鬼軍の英雄で、優一郎の上司であり親代わりとも言えるキャラですが、軍服姿が色気があって超ヤバイです。さすがはグレン様です。実は「終わりのセラフ」は高校時代のグレンを主人公にした小説版も発売されてそちらも大人気となっていますので、ぜひマンガ、アニメと合わせてお読みいただけると、どちらも楽しさ倍増と思います♪

　－－作品を作るうえでうれしかったこと、逆に大変だったことは？

　原作者の鏡貴也先生がアニメ用に2クール分の原作を先行執筆して下さったことは声を大にして皆さまにお伝えしたいです！　先生が緻密（ちみつ）にそして膨大な設定を考えて作られている原作でしたので。できる限り原作に沿ってアニメを作りたいと考え、アニメ化企画を始めた2013年から早々にお願いさせていただきました。まだ原作誌に掲載されていない、先生的に「第一部　完」とおっしゃっている部分までストーリーを既にいただいており、アニメもそこまで原作準拠で描き切ることを放送前に宣言させていただきましたので、私自身今からアニメを制作するのがとても楽しみです。

　－－今後のみどころを教えてください。

　力を貸してくれる鬼との契約に成功し、吸血鬼殲滅部隊の一員として新宿に向かう優一郎。一方で本拠地・関西から東京に出撃してくる吸血鬼ミカエラ。果たして、2人は戦場で出会ってしまうのか！？ 出会ってしまったとき一体何が起きるのか。悲しくも美しい2人の物語の行く末をぜひ見届けていただければと思います。さらにはお兄さん組であるグレンとフェリド、この2人の交錯も見逃せません。戦場でつながる点と点、そして巻き起こる衝撃的な事件、果たして「終わりのセラフ」とは一体何なのか！？

　－－ファンへ一言お願いします。

　「終わりのセラフ」は、とにかくファンの皆さまに喜んでいただくことを最優先に考えています。6月24日からブルーレイ・ディスクとDVDが発売開始になりますが、各巻に収録するおまけアニメ「終わらないセラフ」はきっと楽しんでいただけると思います♪　テレビアニメはいったん6月末で1クール目の放送がクライマックスを迎えますが、10月からの2クール目の放送に向けて、セラフプロジェクトとしてさらなる展開を予定しております。

　原作コミックスは日本国外でも読まれており、アニメもそれに合わせて現在すでに15カ国以上で日本と同時に展開し、ワールドワイドに大きな反響をいただいております。世界有数のグローバルメディア企業、NBCユニバーサルが集英社、WIT STUDIOとの超強力タッグで自信を持ってお届けするアニメ「終わりのセラフ」。どうぞ振り落とされずに付いてきて下さいね。

　NBCユニバーサル・エンターテイメント　プロデューサー　服部健太郎