元体操女子日本代表で、日本体育大学児童スポーツ教育学部助教の田中理恵さんが19日、東京都内の小学校で行われた「こころのチャレンジプロジェクト」に登場し、子供たちに直接体操の指導を行った。田中さんは「体操選手の体の柔らかさを見せたい」と、マットの上で開脚や爪先歩きのデモンストレーションをして子供たちを喜ばせた。指導では、緊張する子供たちに「OK! うまい!」と笑顔で声をかけ、「練習すれば絶対にできるので、頑張って!」と励ました。
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「こころのチャレンジプロジェクト」は、東京都と「こころの東京革命協会」が、次世代を担う子供に正義感や倫理観、思いやりの心をはぐくむために推進する「こころの東京革命」の一環で、五輪、パラリンピック出場者をはじめとしたアスリートとの交流を通じて、子供たちに努力することの大切さ、思いやることの大切さ、ルールを守ること、あいさつをすることの大切さなどを伝えるイベント。この日は小学生約900人、保護者約550人が参加した。ロンドン五輪女子体操日本代表を務めた田中さんは、体操指導のほか、自身の幼少期の思い出、五輪の体験談、両親への感謝とあいさつの大切さなどを語った。
小学6年生のとき、初めて五輪のことを知ったという田中さんは「ここが体操をする一番キラキラした場所なんだな。そのときから(出場が)夢になりました」といい、「大学3年生で北京オリンピック予選会の個人総合8位になったときに、代表は5人で、あと何人か抜けば、自分は日本代表になれる。これは夢じゃない。目標にできると思いました。目標になってからは、4年間どうやって練習していこうか具体的に考えました」と、夢のかなえ方を明かした。
子供たちから「初めてのオリンピック(出場)が決まった時はどんな気持ちでしたか?」と質問されると、「夢が、目標が達成できると、本当に幸せでした。きょうだい3人で出場できた」と笑顔。体操を習っているという女子児童の「怖くてできない技があるんです」という悩みには、「床の上で、たくさん練習して(本番に臨む)。一人ではできないから。憧れの選手や、自分の演技をたくさん見て」と、具体的にアドバイスし、「できそうかな。頑張ってね」と親身に励ましていた。