肺炎による多臓器不全のため12日に死去した舞台演出家の蜷川幸雄さん(享年80)の告別式が16日、東京・青山葬儀所で営まれ、俳優の市村正親さんが報道陣の取材に応じた。蜷川さん演出の舞台「リチャード三世」(1999年)、「ハムレット」(2001年)などに出演した市村さんは「(蜷川さんから)ダメ出しをしっかり受けましたね、でもそれは全部、僕への愛でした」と振り返り、「演劇の神様って劇場の上にいると思ってたけど、僕にとって蜷川さんが一番、神様」と悼んだ。
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また、思い出深い作品を聞かれると、「全部なんですよね」としながら、「(その中でも)『ハムレット』は妻(の篠原涼子さん)と出会うきっかけになった」としみじみ。「蜷川さんの作品が見れなくなるのは残念」とうつむきながら話し、「本当に感謝しかない。(僕も)蜷川さんと同じように走り続けたいと思います」と静かに語った。
また、小栗旬さんが弔辞で語った「僕らは蜷川幸雄を中心にした大きな劇団」という言葉にも触れ、「“蜷川劇団”の一員っていい言葉だなと思う。蜷川劇団の連中たちに蜷川さんの魂をしっかり持ってほしい」と語っていた。